中3 数学 / 数と式 / m3-04

更新 2026-09-12

平方根 ── 意味・大小・近似値

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

平方根は中3の計算の土台で、二次方程式(解の公式)・三平方の定理・円と直線の問題まで、√ を含む計算が入試の後半すべてに出てきます。この単元は「√ とは何か」を確認する入口で、小問としては「√a が整数になる自然数 a」「√ の大小」「√ の値が入る整数の範囲」の 3 型が出題されやすい形です。


1. 平方根とは

まずここだけ

2 乗すると a になる数を、a の といいます。

正の数の平方根は、正と負の 2 つあり、絶対値が等しい。0 の平方根は 0 だけ負の数の平方根は(中学の範囲では)ない(2 乗して負になる数はない。m1-03)。

記号 √(根号)

a > 0 のとき、a の平方根のうち正のほう√a(ルート a)、負のほうを −√a と書きます。まとめて ±√a

よくある間違い(最も多い)

「a の平方根」と聞かれたら 2 つ、「√a」と書かれたら正の 1 つ。この区別が入試で問われます。


2. √ の性質

まずここだけ

a > 0 のとき

(√a)² = a(−√a)² = a √(a²) = a√((−a)²) = a(2 乗してから √ をとると、もとの数の絶対値)

√ の中を簡単にする

√ の中に 2 乗の因数があれば、外に出せます。

√12 = √(4 × 3) = √(2² × 3) = 2√3 √50 = √(25 × 2) = 5√2 √72 = √(36 × 2) = 6√2

逆に、外の数を中に入れることもできます:2√3 = √(4 × 3) = √12、3√2 = √18。 √ の中は、素因数分解して 2 乗の因数を探す(m1-04)のが確実です。72 = 2³ × 3² → 2² × 3² × 2 → 2 × 3 × √2 = 6√2。

√a が整数になる条件

「√(48n) が整数になる最小の自然数 n」:48 = 2⁴ × 3。すべての指数を偶数にするには 3 をもう 1 つ → n = 3(√144 = 12)。m1-04 の「かけて平方数にする」と同じ問題です。

「√(a/2) が整数になる最小の自然数 a」:a/2 が平方数になればよい → a/2 = 1 → a = 2(√1 = 1)。a = 8 なら √4 = 2 だが最小は 2。

よくある間違い

ここまでできれば十分

「a の平方根は ±√a、√a は正のほう」「√(a²) = a」「√12 = 2√3」ができれば、この単元の基本は合格です。


3. 平方根の大小

まずここだけ

a、b が正の数で a < b ならば √a < √b(√ の中が大きいほど大きい)。

整数や a√b は √ の中に入れて比べるのが定石です。

√ の値が入る整数の範囲

√30 は、どの整数とどの整数の間か

25 < 30 < 36 → √25 < √30 < √36 → 5 < √30 < 6。「√30 の整数部分は 5」。

√n < 4 を満たす自然数 n の個数

√n < √16 → n < 16 → n = 1〜15 の 15 個。 「3 < √n < 4」なら 9 < n < 16 → n = 10〜15 の 6 個(端をふくむかどうかに注意)。

よくある間違い


4. 有理数と無理数・近似値

ここまでできれば十分(の次)

分数(整数/整数)の形で表せる数を 、表せない数を といいます。

√2 = 1.41421356…、√3 = 1.7320508…、√5 = 2.2360679… と、循環しない無限小数になります。有理数の小数は「有限」か「循環する」かのどちらかで、無理数は「循環しない無限小数」です。

√ がついていても有理数のことがある(√9 = 3、√(1/4) = 1/2)。「√ = 無理数」ではなく、√ の中が平方数なら有理数です。

近似値を使う

√2 ≒ 1.414、√3 ≒ 1.732、√5 ≒ 2.236 を使って

「√2 ≒ 1.414 として √50 の値を求めよ」は、√ の中を簡単にして √2 の倍数の形にする問題です(√50 = 5√2 ≒ 7.07)。

もう一歩(発展):√2 が無理数である理由(背理法の入口)

√2 = p/q(既約分数)と仮定すると、2q² = p² で p² は偶数 → p は偶数 → p = 2k → 2q² = 4k² → q² = 2k² → q も偶数。p、q がともに偶数で既約に反する。よって √2 は分数で表せない。

これは高校で扱う「背理法」の証明ですが、「なぜ √2 は分数で書けないのか」の答えとして知っておくと、無理数という言葉の意味がはっきりします。


5. 自己チェック

  1. 「a の平方根」は ±√a(2 つ)、「√a」は正の 1 つ、と区別したか
  2. √(a²) = a、√((−a)²) = a(正)か
  3. √ の中を素因数分解して 2 乗の因数を外に出したか(√12 = 2√3)
  4. 大小は √ の中に入れて比べたか。負の数は逆転したか
  5. √ の中が平方数なら有理数(√9 = 3)と判断できたか

6. 小テストへ

→ 小テスト(m3-04)

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から