中1 数学 / 数と式 / m1-05

更新 2026-09-12

文字を使った式 ── 表し方・代入

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

この単元は、ここから先の中学数学すべて(方程式・関数・図形の証明)の「言葉」にあたります。入試では「文字式のきまり」そのものより、「次の数量を文字式で表せ」「x = −2 のときの式の値を求めよ」 の形で出ます。代入で負の数の符号を落とすミスは、計算問題で特に起きやすい失点です。


1. なぜ文字を使うのか

まずここだけ

「1個 80 円のりんごを 3 個買うと 240 円」。これは 80 × 3 = 240 です。 りんごの値段がわからないとき、値段を a 円 とおくと、3 個の代金は a × 3 円 と表せます。

文字は「まだ決まっていない数」「どんな数でもよい数」の代わりです。値段が 80 円なら a = 80、100 円なら a = 100 を入れればいい。1つの式で、あらゆる場合をまとめて表せるのが文字式の強みです。

例:文字で表す

言葉
1個 a 円のりんごを 5 個買った代金a × 5 円
縦 x cm、横 y cm の長方形の面積x × y cm²
1000 円出して a 円の品物を買ったおつり1000 − a 円
時速 x km で 3 時間進んだ道のりx × 3 km
a 円の品物の 10% 引きの値段a × 0.9 円(または a − a × 0.1)

2. 文字式の書き方のきまり

まずここだけ

文字式は、決まった書き方があります。テストでは、この書き方で答えないと減点されることがあります。

① かけ算の × は省く  a × 5 → 5a  x × y → xy

② 数字は文字の前に書く  a × 5 は a5 ではなく 5a

③ 文字はアルファベット順に  b × a → ab(ふつう順にそろえる。y × x → xy)

④ 1 は書かない・−1 は − だけ書く  1 × a → a(1a と書かない)  (−1) × a → −a

⑤ 同じ文字のかけ算は累乗で  a × a →   x × x × x →   a × a × b → a²b

⑥ わり算は分数で書く(÷ は使わない)  a ÷ 3 → a/3(3分の a。 1/3 a と書いてもよい)  (x + y) ÷ 2 → (x + y)/2

⑦ たし算・ひき算の + − はそのまま  a × 2 + b × 3 → 2a + 3b

もとの式きまりに沿った書き方
x × 44x
b × a × 33ab
y × y × 22y²
a × (−1)−a
x ÷ 5x/5
(a + b) ÷ 4(a + b)/4
a × 2 − b ÷ 32a − b/3
0.5 × x0.5x(小数はそのまま)

よくある間違い

ここまでできれば十分

ここまでの7つのきまりで正しく書けるなら、文字式の「読み書き」は合格です。


3. 式の値 ── 代入する

まずここだけ

文字に数をあてはめることを 代入 といい、代入して計算した結果を といいます。

x = 3 のとき、2x + 1 の値は、2 × 3 + 1 = 7

代入の手順(負の数のときは必ずかっこ)

x = −3 のとき、2x + 1 の値

  1. 文字を数に置きかえる。負の数はかっこをつけて:2 × (−3) + 1
  2. 計算の順序どおりに:−6 + 1 = −5

かっこをつけずに 2 × −3 と書くと符号の見落としが起きます。**代入は「かっこつきで置きかえる」**を習慣にしてください。

例:2乗の代入(もっともミスが多い)

x = −3 のとき、x² の値  x² = (−3)² = (−3) × (−3) = 9

x = −3 のとき、−x² の値  −x² = −(−3)² = −9

これは m1-03 の「(−3)² と −3² の違い」がそのまま出てきているところです。「文字に代入するときは、文字をかっこつきの数に置きかえる」だけで、あとは累乗のルールどおりです。

例:分数の代入

a = −4 のとき、a/2 − 3 の値  (−4)/2 − 3 = −2 − 3 = −5

例:2つの文字の代入

x = 2、y = −5 のとき、3x − 2y の値  3 × 2 − 2 × (−5) = 6 + 10 = 16

−2 × (−5) が +10 になるところを落とすと 6 − 10 = −4 と間違えます。

よくある間違い

もう一歩(発展):式が何を表しているか説明する

入試では「次の式は何を表していますか」という問いも出ます。

「1個 a 円のりんごと 1個 b 円のみかんを買うとき、3a + 5b は何を表すか」  → りんご 3 個とみかん 5 個を買ったときの代金の合計(円)

「縦 x cm、横 y cm の長方形について、2(x + y) は何を表すか」  → 長方形の周りの長さ(cm)。縦と横の和の2倍

式を「日本語に戻す」練習は、文章題を式にする力の裏返しです。逆向きにも練習しておくと、方程式の文章題(m1-09)で楽になります。


4. 自己チェック

  1. × を省いて、数字を前に、文字はアルファベット順に書いたか
  2. ÷ を分数に直したか。かっこの中全体を割るときは分子にかっこの中身を全部入れたか
  3. 代入で負の数をかっこつきで置きかえたか
  4. 2乗への代入で符号を確認したか((−3)² = 9)

5. 小テストへ

→ 小テスト(m1-05)

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から