中3 数学 / 図形 / m3-13

更新 2026-09-12

相似の利用 ── 面積比と体積比

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

「面積比を求めよ」「体積は何倍か」は、相似の大問の最後の小問として出題されやすく、相似比 m : n → 面積比 m² : n² → 体積比 m³ : n³ の関係が中心です。ただし多くの問題は「相似でない三角形の面積比」(高さが共通で底辺の比)と組み合わせるため、「相似の 2 乗」と「底辺の比」を使い分ける判断が得点を分けます。


1. 相似な図形の面積比・体積比

まずここだけ

相似比が m : n の 2 つの図形について

周の長さの比 = m : n 面積比 = m² : n² 体積比(相似な立体)= m³ : n³

なぜ 2 乗か:面積は「縦 × 横」のように長さを 2 つかけたもの。それぞれが n/m 倍になれば、面積は (n/m)² 倍。体積は長さ 3 つの積なので 3 乗。

△ABC ∽ △DEF、相似比 3 : 5、△ABC の面積が 18 cm²。△DEF の面積は? 面積比 9 : 25 → 18 : S = 9 : 25 → S = 50 cm²

2 つの相似な立体の表面積比が 4 : 9。体積比は? 表面積比 4 : 9 = 2² : 3² → 相似比 2 : 3 → 体積比 8 : 27

「表面積比から相似比に戻して、体積比に進む」──比の間の往復を落ち着いて行うのがコツです。

よくある間違い

ここまでできれば十分

「相似比 → 2 乗で面積比、3 乗で体積比」と、その逆ができれば、この単元の基本は合格です。


2. 高さが等しい三角形の面積比

まずここだけ

相似でなくても、面積比が求まる場合があります。

高さが等しい三角形の面積比 = 底辺の比

△ABC の辺 BC 上に点 D をとると、△ABD と △ADC は高さが共通(A から BC への垂線)なので △ABD : △ADC = BD : DC

        A
       /|\
      / | \
     /  |  \
    B───D───C     △ABD : △ADC = BD : DC

BD : DC = 2 : 3 で △ABC = 30 なら、△ABD = 30 × 2/5 = 12、△ADC = 18

相似の 2 乗と組み合わせる

△ABC で DE ∥ BC、AD : DB = 1 : 2 のとき、△ADE : 台形 DBCE は?

△ADE ∽ △ABC で相似比 1 : 3 → 面積比 1 : 9。 台形 DBCE = △ABC − △ADE = 9 − 1 = 8。△ADE : 台形 DBCE = 1 : 8

**「全体を 9 とおく」**と、引き算で部分が出ます。相似比 1 : 3(AD : AB。AD : DB = 1 : 2 ではない)に注意します。

2 段階の面積比

▱ABCD で、BC 上に BE : EC = 1 : 2 の点 E をとり、AE と BD の交点を F。△ABF : ▱ABCD は?

  1. △AFD ∽ △EFB(砂時計型)、AD : EB = 3 : 1 → AF : FE = 3 : 1、DF : FB = 3 : 1
  2. △ABF と △ABD は高さ共通(A から BD)、底辺 BF : BD = 1 : 4 → △ABF = (1/4)△ABD
  3. △ABD = (1/2)▱ABCD → △ABF = (1/8)▱ABCD → 1 : 8

「相似で線分の比 → 底辺の比で面積比 → 全体との割合」の 3 段階が、入試の面積比問題の型です。

よくある間違い


3. 体積比の利用

ここまでできれば十分(の次)

円錐を底面に平行に切る:円錐を頂点から高さの 1/3 のところで底面に平行に切ると、上の小さい円錐は元の円錐と相似で相似比 1 : 3。体積比 1 : 27。 下の部分(円錐台)の体積 = 全体 − 上 = 27 − 1 = 26 → 上 : 下 = 1 : 26

高さ 12 cm、底面の半径 6 cm の円錐を、頂点から 4 cm のところで切った。円錐台の体積は? 全体:(1/3)π × 36 × 12 = 144π。相似比 4 : 12 = 1 : 3 → 上の円錐は 144π × 1/27 = 16π/3。 円錐台 = 144π − 16π/3 = 416π/3 cm³

**相似な立体は「同じ形を拡大・縮小」**なので、角錐・円錐・球などを平行に切った図形はすべて相似です。

表面積・体積・相似比の往復

わかっている比相似比表面積比体積比
相似比 2 : 52 : 54 : 258 : 125
表面積比 9 : 163 : 49 : 1627 : 64
体積比 1 : 81 : 21 : 41 : 8

体積比から相似比に戻すには3 乗根(1 : 8 → 1 : 2、8 : 27 → 2 : 3)。中学では 1、8、27、64、125 のような立方数で出題されます。

もう一歩(発展):縮尺と面積

地図の縮尺 1/25000 で 4 cm² の土地の実際の面積:長さが 25000 倍なので面積は 25000² 倍 = 6.25 × 10⁸ 倍 → 4 × 6.25 × 10⁸ cm² = 2.5 × 10⁹ cm² = 0.25 km²。単位の換算(1 km² = 10¹⁰ cm²)に注意。「縮尺は長さの比」なので、面積は 2 乗になります。


4. 自己チェック

  1. 相似な図形の面積比は相似比の2 乗、体積比は 3 乗
  2. 面積比・体積比から相似比に戻すとき、√・3 乗根をとったか
  3. 高さが共通の三角形は底辺の比(1 乗)か。相似と混同していないか
  4. 「全体を 9 とおく」など、引き算で部分の面積を出したか
  5. 円錐台は「全体 − 上の小さい円錐」で求めたか

5. 小テストへ

→ 小テスト(m3-13)

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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