中2 理科 / 地学 / s2-09

更新 2026-09-12

気象観測・湿度・雲のでき方

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

湿度の計算は公立入試の地学で最もよく出る計算問題です。飽和水蒸気量の表を使って「湿度」「露点」「何 g の水滴ができるか」を求める型が中心。露点 = その空気の水蒸気量がわかる温度という理解が鍵。雲のでき方(上昇 → 膨張 → 温度低下 → 露点)は記述で問われます。


1. 気象観測

まずここだけ

要素器具・方法注意
気温温度計。地上 1.5 m、直射日光を避け、風通しのよい場所百葉箱
湿度乾湿計(乾球と湿球)+湿度表湿球のほうが低い(水が蒸発して熱を奪う)
気圧気圧計。単位 hPa(ヘクトパスカル)1 気圧 ≒ 1013 hPa
風向風が吹いてくる方向(16 方位)北風 = 北から吹く
風力0〜12 の 13 段階
雲量空全体を 10 として雲の割合0〜1 快晴、2〜8 晴れ、9〜10 くもり

天気記号:○ 快晴、◑(○に縦線)晴れ、◎ くもり、● 雨、※ 雪。風向は矢羽根の向き(風が吹いてくる方向から)、風力は羽根の数。


2. 飽和水蒸気量と湿度

まずここだけ

飽和水蒸気量:空気 1 m³ がふくむことができる水蒸気の最大量 [g/m³]。気温が高いほど大きい

気温 [℃]051015202530
飽和水蒸気量 [g/m³]4.86.89.412.817.323.130.4

(問題では表が与えられる)

湿度 [%] = 空気 1 m³ にふくまれる水蒸気量 ÷ その気温の飽和水蒸気量 × 100

気温 20 ℃、水蒸気量 9.4 g/m³ → 湿度 9.4 ÷ 17.3 × 100 ≒ 54% 気温 25 ℃、湿度 60% → 水蒸気量 23.1 × 0.6 ≒ 13.9 g/m³

露点

空気を冷やしていき、水蒸気が飽和して水滴になり始める温度露点の飽和水蒸気量 = その空気の水蒸気量

露点 10 ℃ の空気 → 水蒸気量 9.4 g/m³(表から)。この空気の気温が 20 ℃ なら湿度 = 9.4 ÷ 17.3 × 100 ≒ 54%

露点は水蒸気量で決まる(気温とは無関係)。同じ部屋なら朝も昼も露点は同じ(水蒸気量が同じなら)。

凝結する水の量

空気を露点以下に冷やすと、飽和水蒸気量を超えた分が水滴になる。

20 ℃・水蒸気量 12.8 g/m³ の空気 1 m³ を 5 ℃ まで冷やす → 5 ℃ の飽和水蒸気量 6.8 → 12.8 − 6.8 = 6.0 g が水滴になる。露点は 15 ℃(12.8 の温度)

乾湿計

湿球は水の蒸発で熱を奪われ、乾球より低い温度を示す。乾球と湿球の差が大きいほど乾燥(湿度が低い)。湿度 100% なら差 0。湿度表で「乾球の温度」と「差」の交点を読む。


3. 雲のでき方

ここまでできれば十分

  1. 空気のかたまりが上昇する(あたためられる・山にぶつかる・前線で押し上げられる・低気圧の中心)
  2. 上空は気圧が低いので空気が膨張する
  3. 膨張すると温度が下がる(およそ 100 m で 1 ℃)
  4. 露点に達すると水蒸気が水滴(氷の粒)になる →
  5. 粒が大きくなって落ちると雨・雪

ペットボトル・フラスコの実験:ピストンを引く(膨張)→ 温度が下がり白くくもる。押す(圧縮)→ 温度が上がりくもりが消える。線香の煙は凝結の核

雲ができる高さ(発展)

上昇する空気は 100 m につき約 1 ℃ 下がる。地上の気温 20 ℃、露点 15 ℃ なら、5 ℃ 下がる 500 m で雲ができ始める。

大気圧

空気の重さによる圧力。高いところほど小さい。1013 hPa = 約 10 N/cm² … 山に持って行った袋がふくらむ、ポテトチップスの袋、など。


4. よくある間違い


5. 自己チェック

  1. 湿度 = 水蒸気量 ÷ 飽和水蒸気量(気温の)× 100
  2. 露点の飽和水蒸気量 = 水蒸気量
  3. 凝結量 = 水蒸気量 − 冷やした温度の飽和水蒸気量
  4. 上昇 → 膨張 → 温度低下 → 露点 → 雲
  5. 風向は吹いてくる方向。雲量 2〜8 は晴れ

6. 小テストへ

→ 小テスト(s2-09)

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から