中2 社会 / 地理 / g-07
日本の地形・気候・自然災害
この単元でできるようになること
- 日本の地形の特色(山地が約 4 分の 3・フォッサマグナ・日本アルプス・短く急な川・扇状地・三角州・リアス海岸)を説明できる
- 日本周辺の海流(黒潮・親潮・対馬海流・リマン海流)と潮目、大陸棚・海溝がわかる
- 日本の 6 つの気候区分(北海道・日本海側・太平洋側・内陸(中央高地)・瀬戸内・南西諸島)を雨温図と季節風で説明できる
- 梅雨・台風・やませと自然災害(地震・津波・火山・豪雨・豪雪)、防災・減災の取り組みを説明できる
入試での位置づけ
日本の気候区分の雨温図判別(日本海側=冬の降水多、瀬戸内=年中少雨、太平洋側=夏多雨、内陸=少雨で年較差大、北海道=寒冷で梅雨なし、南西諸島=年中温暖)が最頻出。季節風と山地の関係(日本海側が冬に雪)の記述、フォッサマグナ・やませ・ハザードマップの用語も定番。
1. 日本の地形
まずここだけ
- 国土の約 4 分の 3 が山地・丘陵。環太平洋造山帯に属し、火山・地震が多い。
- フォッサマグナ:本州の中央部を南北に走る大きな溝(新潟〜静岡)。ここで日本列島の地形が東西に分かれ、山地の向きが変わる。
- 日本アルプス:**飛驒(北)・木曽(中央)・赤石(南)**山脈。3,000 m 級。
- 川:世界の川に比べて短く・流れが急(山が海に近い)。信濃川(最長)・利根川(流域面積最大)・石狩川。
- 平野:川がつくる。扇状地(山から出るところ・果樹園)、三角州(河口・水田・都市)、台地(畑)。関東平野(最大・関東ローム)、石狩平野、越後平野、濃尾平野。
- 海岸:リアス海岸(三陸・志摩・若狭湾・宇和海)、砂浜海岸(九十九里浜)、砂丘(鳥取砂丘)。埋め立てによる人工海岸。
- 海:大陸棚(浅く水産資源が豊か・東シナ海)、海溝(日本海溝・8,000 m 超)、トラフ(南海トラフ)。
| 海流 | 種類 | 流れる場所 |
|---|---|---|
| 黒潮(日本海流) | 暖流 | 太平洋側を北上 |
| 親潮(千島海流) | 寒流 | 太平洋側を南下 |
| 対馬海流 | 暖流 | 日本海側を北上 |
| リマン海流 | 寒流 | 日本海側を南下 |
潮目(潮境):黒潮と親潮が出合う三陸沖。プランクトンが豊富で好漁場。
2. 日本の気候
まずここだけ
日本の大部分は温帯(温暖湿潤気候)、北海道は冷帯、南西諸島は亜熱帯。四季がはっきりし、**季節風(モンスーン)**の影響が大きい。
- 冬:北西の季節風 → 日本海で湿り、日本海側に雪、山をこえて太平洋側は乾燥した晴れ
- 夏:南東の季節風 → 太平洋側に雨、日本海側は晴れ
- 梅雨(6〜7 月):梅雨前線。北海道にはほぼない
- 台風(8〜9 月):南西諸島・九州・太平洋側
- やませ:夏に東北地方の太平洋側に吹く冷たく湿った北東風 → 日照不足・冷害(稲の不作)
6 つの気候区分
| 区分 | 特徴 | 代表都市 | 雨温図の見分け |
|---|---|---|---|
| 北海道の気候 | 冷帯。冬の寒さが厳しい、梅雨がない、降水量少 | 札幌・釧路 | 最寒月 −3℃ 以下 |
| 日本海側の気候 | 冬に雪(降水量)が多い | 上越(高田)・金沢・秋田 | 冬の棒が高い |
| 太平洋側の気候 | 夏に雨が多く、冬は乾燥して晴れ | 東京・名古屋・高知・宮崎 | 夏の棒が高く冬は低い |
| 内陸(中央高地)の気候 | 年降水量が少なく、年較差・日較差が大きい | 松本・長野・甲府 | 棒が低く、折れ線の振れが大きい |
| 瀬戸内の気候 | 年中降水量が少ない(中国山地・四国山地が季節風をさえぎる)、温暖 | 高松・岡山・広島 | 棒が年中低く、冬も温暖 → ため池 |
| 南西諸島の気候 | 年中温暖、降水量多(台風・梅雨) | 那覇 | 最寒月 15℃ 以上 |
3. 自然災害と防災
ここまでできれば十分
| 災害 | 例・特徴 |
|---|---|
| 地震・津波 | 1995 阪神・淡路大震災(都市直下型)、2011 東日本大震災(海溝型・津波・原発事故)、2016 熊本、2024 能登半島。南海トラフ巨大地震への備え。液状化(埋立地)。 |
| 火山 | 桜島・阿蘇(カルデラ)・雲仙普賢岳(1991 火砕流)・御嶽山(2014)・富士山。恵み:温泉・地熱・景観 |
| 気象災害 | 台風(高潮・強風)、豪雨(洪水・土砂災害・線状降水帯)、豪雪(日本海側)、冷害(やませ)、干害(瀬戸内)、猛暑(ヒートアイランド) |
防災・減災:ハザードマップ、緊急地震速報、耐震化、避難訓練、防潮堤・堤防・ダム、自助・共助・公助、ボランティア、公助の限界 → 地域のつながり。気象庁の警報・特別警報・避難指示。
自然の恵み:温泉・地熱発電、豊かな水、四季の農業、水産資源。
4. よくある間違い
- 日本海側の気候で「夏に雨が多い」(冬に雪)/太平洋側で「冬に雪」(冬は乾燥)
- 瀬戸内が少雨の理由を「海に近いから」(山地が季節風をさえぎる)
- 黒潮を寒流(暖流)、親潮を暖流(寒流)
- 日本アルプスを「飛驒・木曽・奥羽」(赤石)
- やませを「西風」「暖かい風」(北東の冷たい風・夏)
- 最長の川を利根川(信濃川が最長、利根川は流域面積最大)
- フォッサマグナを「中央構造線」と混同(フォッサマグナ=新潟〜静岡の溝)
5. 自己チェック
- 山地 3/4、フォッサマグナ、日本アルプス(飛驒・木曽・赤石)、短く急な川、信濃川・利根川
- 黒潮(暖・太平洋)・親潮(寒・太平洋)・対馬(暖・日本海)・リマン(寒)。潮目
- 冬=北西季節風で日本海側に雪、夏=南東季節風で太平洋側に雨
- 6 区分:北海道・日本海側・太平洋側・内陸・瀬戸内・南西諸島
- やませ=冷害。ハザードマップ・自助共助公助
6. 小テストへ
→ 小テスト(g-07)
関連する単元
- 前提:g-02 世界の気候(温帯・冷帯)
- 次に進む:g-08 日本の人口・資源
- ここで使う考え方が出てくる:g-12 日本の諸地域、g-11 地形図、s2-10 前線と天気(理科)
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編』── 地理的分野「C 日本の様々な地域 (2) 日本の地域的特色と地域区分(自然環境)」
- 国土地理院「日本の主な山岳標高」「日本の川」(https://www.gsi.go.jp/)── 信濃川 367 km・利根川流域 16,840 km²
- 気象庁「日本の気候」「過去の気象データ」(https://www.jma.go.jp/)── 各都市の平年値
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/social/g-07/ / 更新 2026-09-12