中1 社会 / 歴史 / h-01
文明のおこり・縄文・弥生・古墳
この単元でできるようになること
- 人類の進化(猿人 → 原人 → 新人)、旧石器時代と新石器時代のちがい、四大文明(川・文字・暦)が言える
- 日本の旧石器時代(岩宿遺跡)・縄文時代(土器・竪穴住居・貝塚・土偶・三内丸山)・弥生時代(稲作・金属器・高床倉庫・吉野ヶ里)の特色を比べられる
- 小国の分立から統一へ(邪馬台国・卑弥呼・魏志倭人伝)、古墳時代(大和政権・前方後円墳・大仙古墳・はにわ・渡来人・氏姓制度)を説明できる
- 中国の歴史書(漢書・後漢書・魏志・宋書)に見える倭の記述の順序がわかる
入試での位置づけ
縄文と弥生の比較表(土器・住居・道具・食料・身分の差の有無)と、時代の並べ替え、**史料(魏志倭人伝・「漢委奴国王」の金印)**の読み取りが定番。四大文明は川と文字の対応(メソポタミア=くさび形文字、エジプト=象形文字・太陽暦、インダス=モヘンジョ・ダロ、中国=甲骨文字)。
1. 人類の出現と文明
まずここだけ
- 猿人(約 700 万〜400 万年前・アフリカ・直立二足歩行)→ 原人(火・言葉)→ 新人(ホモ・サピエンス)(約 20 万年前・現在の人類)。
- 旧石器時代:打製石器・狩り・採集・移動生活。新石器時代:磨製石器・土器・農耕・牧畜の始まり・定住。
| 文明 | 川 | 文字 | その他 |
|---|---|---|---|
| メソポタミア | チグリス・ユーフラテス | くさび形文字 | 太陰暦、60 進法、ハンムラビ法典 |
| エジプト | ナイル | 象形文字(ヒエログリフ) | 太陽暦、ピラミッド、測地術 |
| インダス | インダス | インダス文字(未解読) | モヘンジョ・ダロ、のちにバラモン教 → ヒンドゥー教、カースト |
| 中国 | 黄河・長江 | 甲骨文字(漢字のもと) | 殷(青銅器)→ 周 → 春秋戦国(孔子・儒教)→ 秦(始皇帝・万里の長城)→ 漢(シルクロード) |
ギリシャ:都市国家(ポリス)・アテネの民主政・オリンピア。ローマ:共和政 → 帝国・キリスト教を国教に。 宗教の誕生:仏教(シャカ・インド・紀元前 5 世紀ごろ)、キリスト教(イエス・紀元前後)、イスラム教(ムハンマド・7 世紀)。
2. 縄文時代と弥生時代
まずここだけ
日本の旧石器時代:岩宿遺跡(群馬・相沢忠洋が打製石器を発見 → 日本に旧石器時代があったことが判明)。大陸と陸続き・ナウマンゾウ・野尻湖。
| 縄文時代(約 1 万数千年前〜紀元前 4 世紀ごろ) | 弥生時代(紀元前 4 世紀ごろ〜3 世紀) | |
|---|---|---|
| 土器 | 縄文土器(厚手・黒褐色・縄目の模様) | 弥生土器(薄手・赤褐色・かため・高温で焼く) |
| 生活 | 狩り・漁・採集(どんぐり・貝)、貝塚 | 稲作(大陸から九州北部に伝わり東日本へ)、石包丁で穂刈り |
| 住居 | 竪穴住居・定住 | 竪穴住居+高床倉庫(米の保存・ねずみ返し) |
| 道具 | 磨製石器・骨角器・弓矢 | 金属器:青銅器(銅剣・銅鏡・銅鐸=祭り)・鉄器(武器・農具=実用) |
| 信仰・社会 | 土偶(女性・安産・豊かさ)、屈葬、抜歯、身分の差なし(平等) | 貧富・身分の差が生まれる、むら → くに、指導者(王)、環濠集落・物見やぐら(争い) |
| 遺跡 | 三内丸山(青森・大集落・栗の栽培)、大森貝塚(東京・モース) | 吉野ヶ里(佐賀・環濠)、登呂(静岡・水田) |
稲作の開始で「たくわえ」が生まれ、貧富の差 → 争い → くにという流れ。
3. 邪馬台国と大和政権
まずここだけ
中国の歴史書に見える倭(順に):
| 史料 | 内容 |
|---|---|
| 『漢書』地理志(紀元前 1 世紀) | 倭は100 余りの国に分かれている |
| 『後漢書』東夷伝(57 年) | 倭の奴国の王が漢に使いを送り、金印(「漢委奴国王」)を授かる(福岡県志賀島で発見) |
| 『魏志』倭人伝(3 世紀) | 邪馬台国の女王卑弥呼が魏に使いを送り、「親魏倭王」の称号と金印・銅鏡 100 枚を授かる。30 ほどの国を従える、占い(まじない)で政治、身分の差 |
| 『宋書』倭国伝(5 世紀) | 倭王武(雄略天皇)が宋に使いを送る |
古墳時代(3 世紀後半〜7 世紀):
- 大和政権(ヤマト王権):奈良盆地を中心とする豪族の連合。王は大王(おおきみ)。
- 古墳:王や豪族の墓。前方後円墳(鍵穴形)が各地に → 大和政権の支配の広がり。大仙古墳(仁徳天皇陵)(大阪府堺市・日本最大・世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」)。はにわ(埴輪)を並べる。**稲荷山古墳の鉄剣(埼玉)・江田船山古墳の鉄刀(熊本)**に「ワカタケル大王」→ 関東から九州まで支配。
- 渡来人:朝鮮半島から移り住み、漢字・儒教・仏教(6 世紀)・須恵器・機織り・土木技術を伝える。
- 氏姓制度:豪族は氏(血縁集団)ごとに姓(かばね:臣・連など)を与えられ、仕事を分担。
- 朝鮮半島:高句麗・百済・新羅の三国と伽耶(加羅)。好太王碑。倭は百済と結ぶ。
4. よくある間違い
- 縄文土器を「薄手・赤褐色」(弥生土器が薄手・赤褐色。縄文は厚手・黒褐色)
- 稲作の始まりを縄文(弥生。縄文末期に一部で始まるが本格化は弥生)
- 金印「漢委奴国王」を卑弥呼がもらった(奴国の王が後漢から。卑弥呼は魏から「親魏倭王」)
- 銅鐸を「武器」(祭りの道具。実用の武器・農具は鉄器)
- 大仙古墳を奈良(大阪府堺市)
- 土偶とはにわを混同(土偶=縄文、はにわ=古墳)
- エジプトを太陰暦(太陽暦。メソポタミアが太陰暦)
5. 自己チェック
- 猿人 → 原人 → 新人。旧石器(打製)→ 新石器(磨製・土器・農耕)
- 四大文明:メソポタミア(くさび形・太陰暦)、エジプト(象形・太陽暦・ピラミッド)、インダス(モヘンジョ・ダロ)、中国(甲骨・殷)
- 縄文:厚手土器・狩猟採集・貝塚・土偶・竪穴・平等。弥生:薄手土器・稲作・高床倉庫・金属器・身分差・環濠
- 漢書 → 後漢書(金印・奴国)→ 魏志倭人伝(卑弥呼・邪馬台国)→ 宋書(倭王武)
- 古墳:大和政権・大王・前方後円墳・大仙・はにわ・渡来人(漢字・仏教)
6. 小テストへ
→ 小テスト(h-01)
関連する単元
- 前提:(歴史の入口)
- 次に進む:h-02 飛鳥・奈良時代
- ここで使う考え方が出てくる:g-03 宗教の誕生、s1-10 地層と化石(年代の考え方)
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編』── 歴史的分野「B 近世までの日本とアジア (1) 古代までの日本」
- 文化庁「国指定文化財等データベース」(https://kunishitei.bunka.go.jp/)── 岩宿・三内丸山・吉野ヶ里・大仙古墳(百舌鳥・古市古墳群)
- 国立歴史民俗博物館「れきはく」展示解説── 縄文・弥生の年代観(近年の炭素年代で弥生の開始が早まる説あり。教科書は「紀元前 4 世紀ごろ」を基本とする)
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/social/h-01/ / 更新 2026-09-12