中1 数学 / 関数 / m1-11
反比例 ── 式・グラフ
この単元でできるようになること
- 反比例の式 y = a/x を書き、比例定数 a を求められる
- 反比例の性質(x が 2 倍になると y は 1/2 倍)がわかる
- 反比例のグラフ(双曲線)の形と特徴がわかり、かける
- 比例と反比例を、表・式・グラフから見分けられる
入試での位置づけ
反比例は、比例と組み合わせて「グラフ上の交点」「a を求める」の形で出題されやすい単元です。式の形(y = a/x)と、a = xy(x と y の積が一定)という性質を覚えておけば、計算問題はほぼ処理できます。グラフの「双曲線」は中学で扱う数少ない曲線のひとつで、形の特徴(原点を通らない・軸に近づくが交わらない)は記述で問われることもあります。
1. 反比例の式 y = a/x
まずここだけ
面積が 12 cm² の長方形で、縦を x cm、横を y cm とします。縦 × 横 = 12 なので xy = 12、つまり y = 12/x です。
| x | 1 | 2 | 3 | 4 | 6 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| y = 12/x | 12 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
- x が 2 倍、3 倍…になると、y は 1/2 倍、1/3 倍… になる
- x × y はいつも 12(積が一定)
このように y = a/x(a は 0 でない定数)の形で表されるとき、y は x に するといい、a を比例定数といいます(反比例でも「比例定数」と呼びます)。
比例との違い
| 比例 y = ax | 反比例 y = a/x | |
|---|---|---|
| x が 2 倍になると | y も 2 倍 | y は 1/2 倍 |
| 一定なのは | y ÷ x(商) | x × y(積) |
| x = 0 のとき | y = 0 | x = 0 は考えない(0 で割れない) |
| グラフ | 原点を通る直線 | 双曲線(2本の曲線) |
負の数まで広げる
| x | −6 | −3 | −2 | −1 | 1 | 2 | 3 | 6 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| y = 6/x | −1 | −2 | −3 | −6 | 6 | 3 | 2 | 1 |
| y = −6/x | 1 | 2 | 3 | 6 | −6 | −3 | −2 | −1 |
x が負なら y も(a > 0 のとき)負。x = 0 の欄はありません。
比例定数の求め方
y が x に反比例し、x = 4 のとき y = 3 である。y を x の式で表しなさい。
- 反比例だから y = a/x とおく
- x = 4、y = 3 を代入:3 = a/4 → a = 12(a = xy = 4 × 3 と計算しても同じ)
- y = 12/x
a = xy(x と y の積)。比例の「a = y ÷ x」と区別してください。
例
| 条件 | a = xy | 式 |
|---|---|---|
| x = 2 のとき y = 9 | 18 | y = 18/x |
| x = −3 のとき y = 4 | −12 | y = −12/x |
| x = 6 のとき y = −2 | −12 | y = −12/x |
| x = 1/2 のとき y = 8 | 4 | y = 4/x |
よくある間違い
- a を y ÷ x で求める(比例と混同)→ 反比例は a = x × y
- y = 12/x で x = −4 のとき y = 3 とする → 12 ÷ (−4) = −3
- 「y = x/3 は反比例」と思う → x/3 = (1/3)x で比例。反比例は「x が分母」
ここまでできれば十分
「反比例なら y = a/x、a = xy」で式が作れ、式に代入して値が出せれば、計算は合格です。
2. 反比例のグラフ ── 双曲線
まずここだけ
y = a/x のグラフは、なめらかな 2本の曲線 になります。この曲線を といいます。
y = 6/x y = −6/x
y | y |
● | ● |
● | ● |
●| ● |
────────O────────x ───●─────O─────●────x
|● | ●
| ● | ●
| ● | ●
- a > 0:右上と左下の2か所に曲線(x が正なら y も正、x が負なら y も負)
- a < 0:左上と右下の2か所
- 原点は通らない(x = 0 では y が決まらない)
- 曲線は x 軸・y 軸に限りなく近づくが、交わらない
- a の絶対値が大きいほど、曲線は原点から遠くなる
グラフのかき方
- 式に x = 1、2、3、… と代入して点をとる(a の約数を x にとると y が整数になる)
- 負の側も同様に(x = −1、−2、…)
- 点をなめらかな曲線で結ぶ。定規で直線に結ばない
y = 6/x なら (1, 6)、(2, 3)、(3, 2)、(6, 1) と、その符号を変えた (−1, −6)、(−2, −3)、…。
グラフから式を読む
曲線が通る格子点を1つ読み取り、a = xy で求めます。
双曲線が点 (−2, 5) を通る → a = (−2) × 5 = −10 → y = −10/x
よくある間違い
- 2本の曲線を1本につなげてしまう → 原点を通れないので2本は離れている
- 曲線を軸にぶつけて描く → 軸には限りなく近づくだけ
- 点を直線で折れ線に結ぶ → なめらかな曲線
3. 比例・反比例の見分け方
まずここだけ
| 見る場所 | 比例 | 反比例 |
|---|---|---|
| 式 | y = ax(x が分子・1乗) | y = a/x(x が分母) |
| 表 | y ÷ x が一定 | x × y が一定 |
| グラフ | 原点を通る直線 | 双曲線 |
| 言葉 | 「x が 2 倍で y も 2 倍」 | 「x が 2 倍で y は半分」 |
例:表から見分ける
| x | 1 | 2 | 4 | 8 |
|---|---|---|---|---|
| y | 24 | 12 | 6 | 3 |
x × y = 24 で一定 → 反比例。y = 24/x。
| x | 1 | 2 | 4 | 8 |
|---|---|---|---|---|
| y | 3 | 6 | 12 | 24 |
y ÷ x = 3 で一定 → 比例。y = 3x。
どちらでもないもの
y = x + 2、y = x²、y = 10 − x などは、比例でも反比例でもありません。「x が 2 倍で y はどうなるか」を実際に表で確かめると判別できます。
もう一歩(発展):反比例の変域
y = 12/x で、x の変域が 2 ≦ x ≦ 6 のとき、y の変域を求めよ。
x = 2 で y = 6、x = 6 で y = 2。a > 0 で x > 0 の範囲では、x が増えると y は減る。2 ≦ y ≦ 6。
反比例は「x が増えると y が減る」(a > 0、x > 0 のとき)ので、x の大きい端で y が最小になります。比例定数が負のときや、変域が負の側にあるときは、必ず両端を計算してから小さい順に並べてください。
⚠️ 変域が 0 をまたぐ(−2 ≦ x ≦ 3 など)反比例の y の変域は、中学では扱いません(x = 0 で値が決まらないため)。
4. 自己チェック
- 反比例の比例定数は a = xy(積)で求めたか
- 式は「x が分母」の形になっているか
- グラフは 2本・原点を通らない・軸と交わらない、になっているか
- 表で見分けるとき、「商が一定」か「積が一定」かを実際に計算したか
5. 小テストへ
→ 小テスト(m1-11)
関連する単元
- 前提:m1-10 比例(式・グラフ・座標)
- 次に進む:m1-12 比例・反比例の利用
- ここで使う考え方が出てくる:m2-06 一次関数、m3-08 関数 y=ax²(比例定数を求める型)
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編』第1学年 C 関数 (1) 比例、反比例 ── 「反比例の意味」「表、式、グラフなどに表すこと」
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/math/m1-11/ / 更新 2026-09-12