中1 数学 / 関数 / m1-12

更新 2026-09-12

比例・反比例の利用

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

関数の文章題・グラフ問題の入口です。中2の一次関数の利用(動点・料金プラン・ダイヤグラム)、中3の y=ax² の利用(落下・制動距離)は、ここでやる「現実の量 → 式 → 計算 → 現実の答え」の往復がそのまま使われます。特に「グラフを読んで速さを求める」型は毎学年で形を変えて出ます。


1. 比例か反比例かを見抜く

まずここだけ

2つの量の関係を式にする前に、「片方が 2 倍になったら、もう片方はどうなるか」を考えます。

場面x が 2 倍になると y は関係
1個 a 円の品物 x 個の代金 y 円2 倍比例 y = ax
時速 a km で x 時間進んだ道のり y km2 倍比例 y = ax
針金 x m の重さ y g2 倍比例
面積 a cm² の長方形の縦 x cm と横 y cm1/2 倍反比例 y = a/x
a km の道のりを時速 x km で進む時間 y 時間1/2 倍反比例 y = a/x
a 個の仕事を x 人で分けたときの1人分 y 個1/2 倍反比例
1辺 x cm の正方形の面積 y cm²4 倍どちらでもない
1000 円出して x 円使ったときのおつり y 円決まらないどちらでもない

かけて一定(縦 × 横 = 面積、速さ × 時間 = 道のり)」なら反比例、「わって一定(代金 ÷ 個数 = 単価)」なら比例です。

よくある間違い


2. 比例の利用

例①:長さと重さ

針金 3 m の重さが 45 g だった。この針金 200 g の長さは何 m か。

  1. 長さ x m の重さを y g とおく。重さは長さに比例するので y = ax
  2. x = 3、y = 45 から a = 15。y = 15x
  3. y = 200 を代入:200 = 15x → x = 200/15 = 40/3
  4. 答え:40/3 m(約 13.3 m)

比例の利用の手順は「式を作る → 代入する」の2段階だけです。

例②:コピー用紙の枚数

コピー用紙 50 枚の厚さが 5 mm だった。厚さが 12 cm のとき、何枚あるか。

  1. x 枚の厚さを y mm とおく。y = ax。x = 50、y = 5 から a = 1/10。y = x/10
  2. 12 cm = 120 mm(単位をそろえる)を代入:120 = x/10 → x = 1200
  3. 答え:1200 枚

数えにくいものを、比例を使って測る──この考え方は理科の実験や日常の見積もりで使われています。単位(mm と cm)をそろえ忘れると 10 倍ずれるので注意してください。

例③:グラフを読む

兄と弟が同時に家を出て同じ道を進む。グラフは出発してからの時間 x 分と道のり y m の関係を表す。兄は 10 分で 800 m、弟は 10 分で 600 m の地点にいた。20 分後、2人の差は何 m か。

比例のグラフでは、比例定数 = 速さ。傾きが急なほど速い、ということです。グラフから「10 分で 800 m」のような読み取りやすい点を1つ選び、a を求めます。


3. 反比例の利用

例①:歯車

かみ合っている2つの歯車 A、B がある。A は歯数 24 で毎秒 5 回転する。B の歯数を x、毎秒の回転数を y とするとき、y を x の式で表せ。また、B の歯数が 40 のとき、毎秒何回転するか。

かみ合う歯車は、1秒間にかみ合う歯の数が同じです。 A:24 × 5 = 120(歯/秒)。B:x × y = 120 → y = 120/x x = 40 のとき y = 120/40 = 3答え:毎秒 3 回転

「歯数 × 回転数 = 一定」なので反比例。歯が多いほどゆっくり回ります。

例②:仕事の分担

ある仕事を 6 人でやると 10 日かかる。同じ仕事を 4 人でやると何日かかるか(1人あたりの仕事量は同じとする)。

「人数 × 日数 = 仕事の総量」で一定。6 × 10 = 60。x 人で y 日なら xy = 60、y = 60/x。 x = 4 のとき y = 15答え:15 日

例③:てんびん

てんびんが支点から左に 20 cm の位置に 30 g のおもりでつり合っている。右側に x g のおもりを支点から y cm の位置につるすとき、y を x の式で表せ。

てんびんは「おもりの重さ × 支点からの距離」が左右で等しいとつり合います。20 × 30 = 600 = xy → y = 600/x

よくある間違い

ここまでできれば十分

「かけて一定か・わって一定か」で比例と反比例を選び、式を作って代入できれば、この単元の中心はできています。


4. 「比例するとみなす」の意味

もう一歩(発展)

実際の量は、きっちり比例するとは限りません。

数学では「比例するとみなして式を作る」ことで、計算できる形にしています。答えを出したあとに「この数字は目安で、実際は少しずれる」と分かっていることが、関数を「使う」うえで大切な感覚です。入試でも「〜するものとする」「一定の速さで」という前置きは、「比例とみなしてよい」という宣言です。

変域に注意

1個 80 円のりんごは、1日に 30 個までしか売らない。x 個の代金 y 円は y = 80x。

この式は 0 ≦ x ≦ 30 の範囲でだけ意味があります。x = 50 を代入して 4000 円と答えても、その日には買えません。現実の問題では、**式が使える範囲(変域)**を問題文から読み取ります。グラフをかくときも、変域の外は描きません(線分になる)。


5. 自己チェック

  1. 「x が 2 倍で y は?」を考えて、比例/反比例/どちらでもない を決めたか
  2. 何が一定(決まっている)かを確認したか(速さ・時間・道のりで混乱しやすい)
  3. 単位をそろえたか(mm と cm、分と時間)
  4. 答えに単位をつけ、変域(現実に取れる範囲)の中に入っているか

6. 小テストへ

→ 小テスト(m1-12)

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から