中1 数学 / 図形 / m1-15

更新 2026-09-12

円とおうぎ形 ── 弧の長さ・面積

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

おうぎ形の弧の長さ・面積は、中1の図形で計算問題として出題されやすく、中3の「円錐の表面積」「円周角」「三平方の定理と円」でも、部品として繰り返し使います。「中心角 ÷ 360」の割合をかけるという一手を覚えれば、公式を2つ暗記する必要はありません。


1. 円の言葉

まずここだけ

        A
       /│\
      / │ \ ← 弧 AB(円周の一部)
    ・   │   ・
   /    O    \      O:中心
  │     /│\   │     OA:半径
  │   /  │  \ │     AB:弦
   \/   │   \/
    ・────┼────・ B
      \  │  /
        \│/
言葉意味
AB円周の一部。記号は AB の上に ⌒(本サイトでは「弧 AB」と書く)
AB円周上の2点を結ぶ線分。最も長い弦は直径
弧の両端と中心を結んでできる角 ∠AOB。「弧 AB に対する中心角」という
円と1点だけで交わる直線。接する点を接点という

接線の性質

円の接線は、接点を通る半径に垂直です。これは作図(接点で半径に垂線を引く)にも、中3の証明にも繰り返し使います。


2. 円周と円の面積

まずここだけ

半径 r の円で、円周率を π とすると

円周の長さ ℓ = 2πr 面積 S = πr²

π は 3.14159… と続く数で、中学からは π のまま答えます(「3.14 として計算」と指示があるときだけ数にする)。

よくある間違い


3. おうぎ形の弧の長さと面積

まずここだけ

円の2本の半径と弧で囲まれた図形を といいます。おうぎ形は「円の一部」で、その割合は 中心角 ÷ 360° です。

だから、弧の長さも面積も、円のもの × (中心角 / 360) で求まります。

半径 r、中心角 a° のおうぎ形 弧の長さ ℓ = 2πr × a/360 面積 S = πr² × a/360

例:半径 6 cm、中心角 60° のおうぎ形

「円周 12π の 1/6 が 2π」「面積 36π の 1/6 が 6π」と、円全体を出してから割合をかけると計算が見やすくなります。

例:いろいろな中心角

半径中心角割合弧の長さ面積
4 cm90°1/42π cm4π cm²
9 cm120°1/36π cm27π cm²
10 cm36°1/102π cm10π cm²
3 cm240°2/34π cm6π cm²

中心角が 180° を超えるおうぎ形(240° など)もあります。割合が 1 を超えることはありません。

よくある間違い

ここまでできれば十分

「円全体 × 中心角/360」で弧の長さと面積が出せれば、この単元の基本は合格です。


4. 逆向きに求める ── 中心角・半径

ここまでできれば十分(の次)

半径 8 cm、弧の長さ 4π cm のおうぎ形の中心角

中心角を a° とすると、2π × 8 × a/360 = 4π → 16π × a/360 = 4π → a/360 = 1/4 → a = 90°

「弧の長さ ÷ 円周 = 割合」で 4π ÷ 16π = 1/4 と考えても同じです。

中心角 120°、面積 12π cm² のおうぎ形の半径

半径 r とすると、πr² × 120/360 = 12π → πr² × 1/3 = 12π → r² = 36 → r = 6 cm(r > 0)

面積を弧の長さから求める公式

おうぎ形の面積 S、弧の長さ ℓ、半径 r の間には

S = (1/2) ℓ r

が成り立ちます(三角形の面積「底辺 × 高さ ÷ 2」に似た形で、弧を底辺、半径を高さと見立てた式です)。

なぜ成り立つか:S = πr² × a/360、ℓ = 2πr × a/360 なので、S ÷ ℓ = r/2。よって S = ℓ × r/2。

使いどころ:中心角がわからず、弧の長さと半径だけわかっているとき。半径 5 cm、弧 4π cm なら S = (1/2) × 4π × 5 = 10π cm²。中心角を出さずに面積が求まります。


5. おうぎ形を含む図形

もう一歩(発展)

正方形と円が組み合わさった図形の面積は、「大きい図形 − 小さい図形」か「おうぎ形 + 三角形」に分けて求めます。

例:1辺 10 cm の正方形の中に、頂点を中心とする半径 10 cm の四分円(中心角 90° のおうぎ形)がある。正方形から四分円を除いた部分の面積は

正方形 100 − 四分円 π × 10² × 1/4 = 100 − 25π (cm²)

答えは 100 − 25π のまま(π を含む式)で構いません。「約 21.5」のように数にする必要はありません。

弧で囲まれた「葉っぱ形」(正方形の対角の頂点を中心とする2つの四分円が重なった部分)は、 2 × 四分円 − 正方形 = 2 × 25π − 100 = 50π − 100 (cm²)

「重なりの面積 = 2つの図形の和 − 全体」の考え方は、面積の問題で繰り返し使います。


6. 自己チェック

  1. 円周は 2πr、面積は πr² になっているか(r の何乗か)
  2. 割合は 中心角/360 で、1 以下になっているか
  3. 直径が与えられたら半径に直したか
  4. 答えは π のままにしたか(指示がないのに数にしていないか)

7. 小テストへ

→ 小テスト(m1-15)

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から