中1 数学 / 図形 / m1-16

更新 2026-09-12

空間図形 ── 立体の種類・位置関係・投影図

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

「ねじれの位置」「投影図」「回転体」は、小問で出題されやすい項目です。とくにねじれの位置(平行でなく交わりもしない2直線)は、空間を頭の中で描く力を問う定番で、直方体の辺で数える練習をしておくと確実に取れます。次の単元「表面積と体積」の計算は、ここで立体の形を正しくつかんでいることが前提です。


1. いろいろな立体

まずここだけ

立体特徴
合同な2つの多角形(底面)が平行で、側面がすべて長方形三角柱・四角柱(直方体・立方体)・五角柱
合同な2つの円(底面)が平行で、側面は曲面
底面が多角形で、側面がすべて三角形。とがった点を頂点三角錐・四角錐(ピラミッド)
底面が円で、側面は曲面。とがった点を頂点アイスのコーン
どこから見ても円ボール

角柱・角錐は、底面の形で「三角柱」「四角錐」のように名前がつきます。底面が正多角形で側面が合同なものを「正三角柱」「正四角錐」のように呼びます。

多面体と正多面体

平面だけで囲まれた立体を といい、面の数で「四面体」「六面体」と呼びます(三角錐は四面体、直方体は六面体)。

すべての面が合同な正多角形で、どの頂点にも同じ数の面が集まる多面体を といい、5種類しかありません

正多面体面の形頂点1つの頂点に集まる面
正四面体正三角形4643
正六面体(立方体)正方形61283
正八面体正三角形81264
正十二面体正五角形1230203
正二十面体正三角形2030125

どの正多面体も (頂点の数) − (辺の数) + (面の数) = 2 が成り立ちます(オイラーの多面体定理。高校入試では表の数値を問われることがあります)。

面・辺・頂点の数え方

n 角柱:面 n + 2、辺 3n、頂点 2n n 角錐:面 n + 1、辺 2n、頂点 n + 1

たとえば五角柱は 面 7・辺 15・頂点 10。六角錐は 面 7・辺 12・頂点 7。「側面の数 = 底面の辺の数」から数えると間違えません。

よくある間違い


2. 空間の位置関係

まずここだけ:2直線の位置関係

平面上の2直線は「交わる」か「平行」のどちらかでしたが、空間ではもう1つあります。

関係意味同じ平面上に
交わる1点を共有するある
平行交わらず、同じ平面上にあるある
交わらず、平行でもない(同じ平面上にない)ない
      E────────F
     /|       /|         直方体 ABCD-EFGH で、辺 AB に対して
    H────────G |         ・交わる:AD、AE、BC、BF
    | |      | |         ・平行:DC、EF、HG
    | A──────|─B         ・ねじれの位置:DH、CG、EH、FG
    |/       |/
    D────────C

ねじれの位置の見つけ方:辺 AB に対して、「AB と交わる辺」と「AB と平行な辺」を消して、残った辺がねじれの位置です。直方体の 12 本の辺なら、AB 自身 1 本・交わる 4 本・平行 3 本を除いた 4 本

直線と平面の位置関係

関係意味
直線が平面に含まれる直線全体が平面の上にある
1点で交わる直線が平面を突き抜ける
平行交わらない

直線 ℓ が平面 P と点 O で交わり、O を通る P 上のどの直線とも垂直なとき、ℓ ⊥ P(直線と平面が垂直)といいます。実際には、O を通る2本の直線に垂直であれば、平面に垂直です(2本で平面が決まるから)。

平面と平面の位置関係

2つの平面は「交わる」(交線は直線)か「平行」のどちらかです。直方体の向かい合う面は平行、隣り合う面は垂直に交わります。

点と平面の距離

点 A から平面 P に引いた垂線の長さを、A と P の距離といいます。角錐・円錐の「高さ」は、頂点から底面までのこの距離です。

よくある間違い

ここまでできれば十分

直方体で「交わる・平行・ねじれ」を仕分けられれば、位置関係の基本は合格です。


3. 立体のできかた

面が動いてできる立体

角柱・円柱は、底面の図形を、それに垂直な方向に動かしてできる立体と見られます(動かした距離が高さ)。この見方は、次の単元で「体積 = 底面積 × 高さ」を理解する土台です。

回転体

平面図形を、1本の直線(回転の軸)のまわりに1回転させてできる立体を といいます。

回転させる図形できる立体
長方形(1辺を軸に)円柱
直角三角形(直角をはさむ1辺を軸に)円錐
半円(直径を軸に)
台形(平行な辺に垂直な辺を軸に)円錐台(円錐の上を切った形)

回転体は、軸を含む平面で切ると、軸について線対称な図形になり、軸に垂直な平面で切ると円になります。「どんな立体になるか」は、もとの図形を軸で折り返した形を思い浮かべると分かります。


4. 投影図と展開図

まずここだけ:投影図

立体を**正面から見た図(立面図)**と、**真上から見た図(平面図)**を上下に並べてかいたものを といいます。

立体立面図平面図
円柱(立てた)長方形
円錐二等辺三角形円(中心に点)
三角柱(立てた)長方形三角形
四角錐三角形正方形(対角線あり)

「立面図が長方形、平面図が円」なら円柱、「立面図が三角形、平面図が円」なら円錐、と組み合わせで判断します。見えない辺は点線でかきます。

展開図

立体を辺にそって切り開いて平面にした図を といいます。

円錐の展開図の関係は、次の単元の表面積で必ず使います:

側面のおうぎ形の中心角 a° は、弧の長さ 2πR × a/360 = 底面の円周 2πr から求まる(R:母線、r:底面の半径)。整理すると a = 360 × r/R

よくある間違い

もう一歩(発展):立方体の展開図と面の位置

立方体の展開図で「面 A と向かい合う面はどれか」「辺 XY と重なる辺はどれか」を問う問題は、組み立てるより「1 つとばしの面が向かい合う」(一直線に並んだ 3 面の両端が向かい合う)というきまりで解くのが速い方法です。


5. 自己チェック

  1. ねじれの位置は「交わらず・平行でもない」で、平行な辺を入れていないか
  2. 角柱・角錐の面・辺・頂点を「底面の辺の数」から数えたか
  3. 回転体は、図形を軸で折り返した形を思い浮かべたか
  4. 円錐の展開図は「おうぎ形+円」、弧の長さ = 底面の円周 になっているか

6. 小テストへ

→ 小テスト(m1-16)

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から