中2 数学 / 関数 / m2-06

更新 2026-09-12

一次関数 ── 式・グラフ・変化の割合

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

一次関数は、入試の関数の大問の中心で、**「式を求める」「交点を求める」「面積を求める」**の順に難しくなる構成が定番です。この単元はその第1段階「式を求める」です。ここが速く正確にできると、大問の後半に時間を残せます。中3の y = ax² と直線の交点(m3-10)も、直線の式はこの単元の方法で求めます。


1. 一次関数とは

まずここだけ

y が x の関数で、y = ax + b(a、b は定数、a ≠ 0)の形で表されるとき、y は x の であるといいます。

比例 y = ax は、b = 0 の一次関数です。一次関数は「比例に定数 b が足された形」で、グラフは比例のグラフを上下に b だけずらした直線になります。

一次関数でないもの

y = x²(二次)、y = 6/x(反比例)、y = 5(x がない・定数関数)は一次関数ではありません。「x の一次式で y が表せる」ものだけです。


2. 変化の割合

まずここだけ

y = 2x + 5 の表を作ると

x01234
y5791113

x が 1 増えるごとに y は 2 増えています。x が 3 増えれば y は 6 増える。(y の増加量) ÷ (x の増加量) は、どこで測ってもいつも 2 です。この値を といいます。

変化の割合 = (y の増加量) / (x の増加量)

一次関数 y = ax + b では、変化の割合はつねに a に等しい(一定)。これが一次関数の最大の特徴です。

2点から変化の割合を求める

x = 1 のとき y = 4、x = 4 のとき y = 13 なら 変化の割合 = (13 − 4) / (4 − 1) = 9 / 3 = 3

変化変化の割合
y = 3x − 1 で x が 2 から 5 まで3(a そのもの)
y = −2x + 4 で x が 1 増える−2(y は 2 減る)
x = 2 のとき y = 7、x = 6 のとき y = −1(−1 − 7)/(6 − 2) = −8/4 = −2
x = −3 のとき y = 2、x = 3 のとき y = 6(6 − 2)/(3 − (−3)) = 4/6 = 2/3

変化の割合が一定でないもの

y = x² では、x が 0→1 で y は 0→1(割合 1)、x が 1→2 で y は 1→4(割合 3)。一定でないので一次関数ではありません。中3で扱います。

よくある間違い


3. 一次関数のグラフ

まずここだけ

y = ax + b のグラフは直線で、

  y = 2x + 1          y = −x + 3
      y |    /            y |\
        |   /               | \
      1 |  /              3 |  \
 ───────O─────x       ──────O───\──x
        |/                  |     \

グラフのかき方

  1. 切片 b から、y 軸上の点 (0, b) をとる
  2. そこから右へ 1、上へ a(a が負なら下へ)動いた点をとる。a が分数(2/3 など)なら右へ 3、上へ 2
  3. 2 点を直線で結ぶ

y = (2/3)x − 1 なら、(0, −1) から右へ 3・上へ 2 で (3, 1)。この 2 点を結びます。

グラフから式を読む

  1. y 軸との交点で b を読む
  2. 格子点(x も y も整数の点)をもう1つ見つけ、「右へいくつ・上へいくつ」で a を読む

直線が (0, 3) と (2, −1) を通るなら、b = 3、a = (−1 − 3)/(2 − 0) = −2 → y = −2x + 3

平行な直線

傾きが等しい2直線は平行です。y = 2x + 1 と y = 2x − 3 は平行。逆に「平行」と言われたら傾きが同じ、と読み替えます。

よくある間違い

ここまでできれば十分

「傾き a・切片 b」でグラフがかけ、グラフから式が読めれば、この単元の基本は合格です。


4. 一次関数の式を求める

まずここだけ:3つの型

一次関数の式を求めるとは、a と b の2つを決めることです。条件のパターンは3つ。

型①:傾きと1点

傾きが 3 で、点 (2, 1) を通る直線

a = 3 なので y = 3x + b。(2, 1) を代入:1 = 6 + b → b = −5 → y = 3x − 5

型②:2点

2点 (1, 5)、(3, 11) を通る直線

まず傾き:a = (11 − 5)/(3 − 1) = 3。y = 3x + b に (1, 5) を代入:5 = 3 + b → b = 2 → y = 3x + 2 (または、y = ax + b に 2 点を代入して連立方程式 5 = a + b、11 = 3a + b を解いても同じ)

型③:平行な直線と1点

直線 y = −2x + 1 に平行で、点 (3, −4) を通る直線

平行なので a = −2。y = −2x + b に (3, −4) を代入:−4 = −6 + b → b = 2 → y = −2x + 2

どの型も、a を決めてから b を決めるの順です。

「切片が〜」の型

切片が 4 で、点 (2, 0) を通る直線 b = 4 なので y = ax + 4。(2, 0) を代入:0 = 2a + 4 → a = −2 → y = −2x + 4

x 軸との交点

y = 0 になる x の値です。y = −2x + 4 なら 0 = −2x + 4 → x = 2 → 交点 (2, 0)。「x 切片」ともいいます。

よくある間違い


5. 変域

ここまでできれば十分(の次)

y = 2x − 3 で、x の変域が −1 ≦ x ≦ 3 のとき、y の変域

x = −1 のとき y = −5、x = 3 のとき y = 3。a > 0 なので増える関数。−5 ≦ y ≦ 3

y = −2x + 1 で、−1 ≦ x ≦ 3 のとき

x = −1 のとき y = 3、x = 3 のとき y = −5。a < 0 なので減る関数。y は −5 ≦ y ≦ 3(x の小さい端で y が最大)。

比例(m1-10)と同じで、両端の y を計算して小さい順に並べる。a が負のときに端の対応が逆になることに注意します。

もう一歩(発展):変域から式を求める

一次関数 y = ax + b で、x の変域が −2 ≦ x ≦ 4 のとき y の変域が −1 ≦ y ≦ 8 である。a > 0 のとき、a、b を求めよ。

a > 0 なら x が最小のとき y も最小、x が最大のとき y も最大。よって (−2, −1) と (4, 8) を通る。 a = (8 − (−1))/(4 − (−2)) = 9/6 = 3/2。−1 = −3 + b → b = 2。y = (3/2)x + 2

「a < 0 のとき」なら対応が逆((−2, 8) と (4, −1))になります。a の符号で端の対応が決まるのがこの問題の核心で、入試の小問で出題されやすい形です。


6. 自己チェック

  1. 変化の割合 = y の増加量 ÷ x の増加量。引く順序をそろえたか
  2. 傾き a は「右へ 1、上へ a」(負なら下)。分数なら「右へ分母、上へ分子」か
  3. 切片は y 軸との交点か
  4. 式を求めるとき、a → b の順で決めたか。平行 = 傾きが同じ
  5. 変域は両端の y を計算し、a の符号に注意して小さい順か

7. 小テストへ

→ 小テスト(m2-06)

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から