中1 理科 / 生物 / s1-07
植物の分類・花のつくり・根茎葉
この単元でできるようになること
- 花の 4 つの部分(がく・花弁・おしべ・めしべ)を外側から順に言え、受粉後に子房 → 果実、胚珠 → 種子となることを説明できる
- 被子植物と裸子植物(マツ:胚珠がむき出し)のちがいが言える
- 被子植物を単子葉類と双子葉類に分け(子葉・葉脈・根・維管束)、双子葉類を合弁花類・離弁花類に分けられる
- 種子をつくらない植物(シダ植物・コケ植物)の特徴(胞子・根茎葉の区別・仮根)が言える
- 根・茎・葉のつくり(根毛・道管と師管・維管束・気孔)と、蒸散のはたらきが説明できる
入試での位置づけ
分類の系統図を埋める問題(種子をつくる/つくらない → 被子/裸子 → 単子葉/双子葉 → 合弁/離弁)と、単子葉類と双子葉類の 4 つの対応表が最頻出。ルーペ・顕微鏡の使い方、蒸散の対照実験(ワセリン)もセットで出ます。
1. 花のつくり
まずここだけ
外側から:がく → 花弁 → おしべ → めしべ(中心)。
- おしべ:先のやくに花粉が入っている
- めしべ:先が柱頭(花粉がつく)、もとのふくらみが子房、子房の中に胚珠
- 受粉:花粉が柱頭につくこと。受粉すると 子房 → 果実、胚珠 → 種子
| 花 | 花弁 | 分類 |
|---|---|---|
| アブラナ | 4 枚、離れている | 双子葉・離弁花 |
| エンドウ・サクラ | 離れている | 双子葉・離弁花 |
| ツツジ・アサガオ・タンポポ | くっついている | 双子葉・合弁花 |
| ユリ・チューリップ | 3 の倍数 | 単子葉 |
マツ(裸子植物):雌花のりん片に胚珠がむき出し(子房がない)→ 果実はできず、種子だけ(まつかさ)。雄花のりん片に花粉のう。花粉は風で運ばれる(空気袋)。
2. 植物の分類
まずここだけ
植物 ─┬─ 種子をつくる(種子植物)
│ ├─ 被子植物(胚珠が子房の中)
│ │ ├─ 単子葉類(ユリ・イネ・トウモロコシ・ツユクサ)
│ │ └─ 双子葉類 ─┬─ 合弁花類(タンポポ・アサガオ・ツツジ)
│ │ └─ 離弁花類(アブラナ・サクラ・エンドウ)
│ └─ 裸子植物(胚珠がむき出し:マツ・スギ・イチョウ・ソテツ)
└─ 種子をつくらない(胞子でふえる)
├─ シダ植物(根・茎・葉の区別あり、維管束あり:イヌワラビ・スギナ・ゼンマイ)
└─ コケ植物(根・茎・葉の区別なし、仮根で固定:ゼニゴケ・スギゴケ)
単子葉類と双子葉類(4 点セット)
| 単子葉類 | 双子葉類 | |
|---|---|---|
| 子葉 | 1 枚 | 2 枚 |
| 葉脈 | 平行脈 | 網状脈 |
| 根 | ひげ根 | 主根と側根 |
| 茎の維管束 | ばらばら | 輪の形 |
種子をつくらない植物
- シダ植物:葉の裏に胞子のう、胞子でふえる。根・茎・葉の区別あり(茎は地下にあることが多い)。維管束あり。
- コケ植物:雄株・雌株があり、雌株に胞子のう。根・茎・葉の区別なし。仮根は体を固定するだけ(水は体全体から吸収)。日かげ・湿った場所。
3. 根・茎・葉のつくり
ここまでできれば十分
根:先端近くに根毛(表面積を大きくして水・養分を効率よく吸収)。 茎の維管束:
- 道管:**水と養分(肥料分)**が通る。内側(茎)/表側(上側)(葉)
- 師管:葉でつくられた**養分(デンプンが変化したもの)**が通る。外側(茎)/裏側(下側)(葉)
- 道管+師管の束 = 維管束。葉では葉脈。
葉:
- 表皮・葉肉(葉緑体をもつ細胞)・気孔(三日月形の孔辺細胞に囲まれたすきま。ふつう葉の裏に多い)
- 気孔から:水蒸気(蒸散)が出る、酸素・二酸化炭素が出入りする
蒸散:根から吸った水が気孔から水蒸気として出ること。水を吸い上げる力になる・葉の温度を下げる。
蒸散の対照実験:同じ枝を 3 本、①そのまま、②葉の表にワセリン、③葉の裏にワセリン → 水の減り方 ①>②>③ → 裏からの蒸散が多い(気孔が裏に多い)。油を水面に浮かせるのは水面からの蒸発を防ぐため。
4. 観察器具
ここまでできれば十分
- ルーペ:目に近づけて持ち、見るものを動かしてピントを合わせる(動かせない物なら顔を動かす)。太陽を見ない。
- 顕微鏡:直射日光の当たらない明るい場所。低倍率から。横から見ながらプレパラートと対物レンズを近づけ、離しながらピント。倍率 = 接眼 × 対物。上下左右が逆に見える(動かしたい向きと逆にプレパラートを動かす)。
- 双眼実体顕微鏡:立体的に見える。低倍率(20〜40 倍)。
5. よくある間違い
- 子房と胚珠を逆にする(子房 → 果実、胚珠 → 種子)
- 裸子植物に「果実」があるとする(ない)
- 単子葉・双子葉の 4 点のどれかを入れ替える
- コケ植物の仮根で水を吸うとする(固定するだけ)
- 道管と師管の位置(道管が内側・上側)
- ルーペを目から離して持つ(目に近づける)
6. 自己チェック
- がく・花弁・おしべ・めしべ。子房→果実、胚珠→種子
- 被子(子房あり)/裸子(むき出し・マツ)
- 単子葉:1・平行・ひげ・ばらばら。双子葉:2・網状・主側・輪
- シダ:根茎葉あり・胞子。コケ:区別なし・仮根・胞子
- 道管(水・内側・上)、師管(養分・外側・下)。気孔は裏に多い → 蒸散
7. 小テストへ
→ 小テスト(s1-07)
関連する単元
- 前提:(中 1 生物の入口)
- 次に進む:s1-08 動物の分類
- ここで使う考え方が出てくる:s2-07 光合成と呼吸(葉緑体・気孔)、s3-05 生殖(受粉・受精)
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編』── 第 2 分野「(1) いろいろな生物とその共通点 ア(イ) 生物の体の共通点と相違点(植物の体の共通点と相違点)」「(3) 生物の体のつくりと働き ア(イ) 植物の体のつくりと働き」
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/science/s1-07/ / 更新 2026-09-12