中2 理科 / 生物 / s2-07
細胞・光合成と呼吸・消化と吸収
この単元でできるようになること
- 植物細胞と動物細胞のつくり(共通:核・細胞膜・細胞質/植物だけ:細胞壁・葉緑体・液胞)を言え、染色液(酢酸カーミン・酢酸オルセイン)の使い方がわかる
- 光合成(水 + 二酸化炭素 → デンプン + 酸素、葉緑体で、光が必要)を対照実験(ふ入りの葉・BTB・オオカナダモ)で確かめる方法を説明できる
- 植物も昼夜を問わず呼吸していること、昼は光合成のほうが盛んなことを説明できる
- 消化酵素(アミラーゼ・ペプシン・リパーゼ等)と、栄養分の分解後の物質(ブドウ糖・アミノ酸・脂肪酸とモノグリセリド)を対応させられる
- 小腸の柔毛から毛細血管・リンパ管へ吸収される経路が言える
入試での位置づけ
光合成の対照実験(ふ入りの葉をアルミはくで覆う → ヨウ素液、BTB 液の色変化、石灰水)とだ液の実験(ヨウ素液・ベネジクト液、対照は水、40℃ 前後)が最頻出。「何と何を比べて、何がわかるか」を答える記述が中心です。消化酵素の表は暗記必須。
1. 細胞
まずここだけ
| つくり | 植物 | 動物 | はたらき |
|---|---|---|---|
| 核 | ○ | ○ | 染色液でよく染まる。遺伝子(染色体)を含む |
| 細胞膜 | ○ | ○ | 細胞を包む |
| 細胞質 | ○ | ○ | 核以外の部分 |
| 細胞壁 | ○ | × | 体を支える(じょうぶ) |
| 葉緑体 | ○ | × | 光合成をする(緑色) |
| 液胞 | ○(発達) | ×(小) | 水や不要物をためる |
染色液:酢酸カーミン液・酢酸オルセイン液(核を赤く染める)。 単細胞生物(ゾウリムシ・ミカヅキモ・アメーバ)と多細胞生物。細胞 → 組織 → 器官 → 個体。
2. 光合成と呼吸
まずここだけ
光合成:葉緑体で、光を受けて 水 + 二酸化炭素 → デンプン(養分)+ 酸素。
呼吸:すべての生物が昼も夜も行う。養分 + 酸素 → 二酸化炭素 + 水(+ エネルギー)。光合成の逆。
昼:光合成 > 呼吸 → 全体として CO₂ を吸い O₂ を出す。夜:呼吸だけ。
実験の読み取り(定番 3 つ)
① ふ入りの葉(光と葉緑体が必要か)
- 前日から暗いところに置く(葉のデンプンをなくす)
- 一部をアルミはくでおおい、日光に当てる → 熱湯 → あたためたエタノールで脱色(葉緑素を抜いて色を見やすく)→ 水で洗う → ヨウ素液
- 青紫色になるのは「緑色で・光が当たった」部分だけ
- 緑・光あり vs 緑・光なし → 光が必要
- 緑・光あり vs ふ(白)・光あり → 葉緑体が必要
② 二酸化炭素(BTB 液)
- 息を吹きこんで**黄色(酸性)**にした BTB 液にオオカナダモを入れ、光を当てる → 青色に戻る(CO₂ が使われた)
- 対照:光を当てない(黄色のまま)/オオカナダモなし(変化なし)→ 光合成に CO₂ が使われた
③ 石灰水(呼吸)
- 暗い袋に植物を入れておく → 袋の空気を石灰水に通すと白くにごる(呼吸で CO₂)
- 対照:植物を入れない袋
④ 気体(試験管とオオカナダモ):光を当てると泡(酸素)。線香が激しく燃える。
対照実験:調べたい条件だけを変え、ほかは同じにして比べる。
3. 消化と吸収
ここまでできれば十分
消化:食物の養分を、吸収できる小さな分子に分解すること。消化酵素が行う(体温くらいでよくはたらく、それぞれ決まった物質にだけはたらく)。
| 消化液(出る場所) | 酵素 | はたらく相手 |
|---|---|---|
| だ液(口) | アミラーゼ | デンプン |
| 胃液(胃) | ペプシン | タンパク質 |
| 胆汁(肝臓でつくられ胆のうにたまる) | 酵素なし(脂肪を細かい粒にする) | 脂肪 |
| すい液(すい臓) | アミラーゼ・トリプシン・リパーゼ | デンプン・タンパク質・脂肪 |
| 小腸の壁の酵素 | 最終段階 |
| 栄養分 | 最終的に | 吸収先 |
|---|---|---|
| デンプン | ブドウ糖 | 柔毛の毛細血管 → 肝臓へ(一部グリコーゲンとして貯蔵) |
| タンパク質 | アミノ酸 | 柔毛の毛細血管 |
| 脂肪 | 脂肪酸とモノグリセリド | 柔毛のリンパ管(再び脂肪になって) |
小腸:内側にひだ、その表面に柔毛(表面積を大きくして効率よく吸収)。 消化管:口 → 食道 → 胃 → 小腸 → 大腸(水分を吸収)→ 肛門。
だ液の実験(定番)
デンプン溶液に ① だ液 ② 水(対照)を入れ、**約 40℃(体温)**の湯で温める。
- ヨウ素液:デンプンがあると青紫色。① 変化なし(デンプンが消えた)、② 青紫
- ベネジクト液(加熱):糖があると赤褐色の沈殿。① 赤褐色、② 変化なし → だ液がデンプンを糖に変えた。
4. よくある間違い
- 葉緑体と細胞壁を動物細胞に描く
- 「植物は昼は呼吸をしない」(昼も夜も)
- ヨウ素液とベネジクト液の色を入れ替える(ヨウ素=デンプン=青紫、ベネジクト=糖=赤褐色・加熱)
- 胆汁に消化酵素があるとする(ない)
- 脂肪の吸収先を毛細血管にする(リンパ管)
- 実験で「エタノールで脱色」の目的を「デンプンをなくす」とする(デンプンをなくすのは暗所に置く)
5. 自己チェック
- 植物だけ:細胞壁・葉緑体・液胞。核は酢酸カーミン
- 光合成:水 + CO₂ →(光・葉緑体)→ デンプン + O₂。呼吸は逆で昼夜
- ふ入り葉:暗所 → アルミ → エタノール脱色 → ヨウ素。BTB 黄→青
- アミラーゼ(デンプン)・ペプシン(タンパク質)・リパーゼ(脂肪)・胆汁は酵素なし
- ブドウ糖・アミノ酸→毛細血管、脂肪酸+モノグリセリド→リンパ管
6. 小テストへ
→ 小テスト(s2-07)
関連する単元
- 前提:s1-07 植物のつくり(葉・気孔)、s1-08 動物
- 次に進む:s2-08 血液の循環・排出・神経
- ここで使う考え方が出てくる:s3-05 生殖(細胞分裂)、s3-06 生態系(生産者・分解者)
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 理科編』── 第 2 分野「(3) 生物の体のつくりと働き ア(ア) 生物と細胞 ア(イ) 植物の体のつくりと働き ア(ウ) 動物の体のつくりと働き(消化と吸収)」
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/science/s2-07/ / 更新 2026-09-12