中1 社会 / 地理 / g-02
世界の地形と気候帯
この単元でできるようになること
- 世界の大きな地形(造山帯・安定大陸、大河・大山脈・大平原)の位置が言える
- 5 つの気候帯(熱帯・乾燥帯・温帯・冷帯(亜寒帯)・寒帯)と高山気候の分布を緯度と結びつけられる
- 雨温図(気温の折れ線・降水量の棒)から気候帯・気候区と北半球か南半球かを読める
- 温帯 3 区分(温暖湿潤・西岸海洋性・地中海性)と、熱帯・乾燥帯の区分(サバナ・ステップなど)を説明できる
- 各気候の人々の暮らし(住居・衣服・食べ物・農業)を説明できる
入試での位置づけ
雨温図の判別が地理で最も確実に出る。判断手順は「①気温の年較差と最高月 → 南北半球 ②年間の気温水準 → 帯 ③降水量のパターン → 区」。気候区と都市の対応(ローマ=地中海性、ロンドン=西岸海洋性、東京=温暖湿潤、シンガポール=熱帯雨林、カイロ=砂漠)を覚えれば大半に答えられます。
1. 世界の地形
まずここだけ
造山帯(山ができ続けている・地震・火山が多い):
- 環太平洋造山帯:ロッキー山脈・アンデス山脈・日本列島・ニュージーランド
- アルプス・ヒマラヤ造山帯:アルプス山脈・ヒマラヤ山脈(エベレスト 8,849 m)・インドネシア
安定大陸(古い・平ら):シベリア・ヨーロッパ平原・アフリカ・オーストラリア・カナダ。
| 地形 | 代表 |
|---|---|
| 大河 | ナイル川(世界最長・アフリカ)、アマゾン川(流域面積最大・南米)、長江、ミシシッピ川、ライン川(国際河川) |
| 山脈 | ヒマラヤ・アルプス・ロッキー・アンデス |
| 平原 | グレートプレーンズ(北米)、パンパ(アルゼンチン)、シベリア |
| 砂漠 | サハラ(最大)、ゴビ、アラビア、グレートビクトリア |
フィヨルド(氷河が削った入り江・ノルウェー)、サンゴ礁(オーストラリアのグレートバリアリーフ)、ツンドラ。
2. 気候帯
まずここだけ
赤道に近いほど暑く、両極に近いほど寒い。ほぼ緯度の順に並ぶ。
| 気候帯 | 分布(緯度の目安) | 特徴 | 気候区 |
|---|---|---|---|
| 熱帯 | 赤道付近(0〜20°) | 1 年中高温(最寒月 18℃ 以上)、年較差小 | 熱帯雨林気候(年中多雨・シンガポール・マナオス)、サバナ気候(雨季と乾季・ナイロビ・バンコク) |
| 乾燥帯 | 20〜30° 付近・内陸 | 降水量が非常に少ない | 砂漠気候(年中ほぼ無雨・カイロ・リヤド)、ステップ気候(少し雨・短い草原・ウランバートル) |
| 温帯 | 30〜50° | 四季・温暖 | 温暖湿潤気候(夏高温多雨・東京・ニューヨーク)、西岸海洋性気候(年中平均した雨・気温差小・ロンドン・パリ)、地中海性気候(夏乾燥・冬雨・ローマ・アテネ・サンフランシスコ) |
| 冷帯(亜寒帯) | 50〜70°・北半球のみ | 冬は厳寒・夏は比較的暖かい、年較差大 | モスクワ・イルクーツク・札幌。タイガ(針葉樹林) |
| 寒帯 | 両極付近 | 最暖月 10℃ 未満 | ツンドラ気候(夏だけこけ類・バロー)、氷雪気候(年中氷・南極) |
| 高山気候 | アンデス・チベットの高地 | 緯度に比べて涼しい(標高 100 m で約 0.6℃ 下がる) | ラパス・クスコ |
冷帯が北半球だけなのは、南半球の同じ緯度に大陸がほとんどないから。
3. 雨温図の読み方
ここまでできれば十分
手順:
- 北半球か南半球か:気温が7〜8 月に最高→北半球、12〜1 月に最高→南半球(グラフが谷型)
- 気候帯:
- 年中 20℃ 以上で折れ線が平ら → 熱帯
- 降水量の棒がほとんどない → 乾燥帯
- 最寒月が −3℃ 以下で年較差大 → 冷帯
- 最暖月 10℃ 未満 → 寒帯
- それ以外 → 温帯
- 気候区(温帯なら):
- 夏に雨が少なく冬に多い → 地中海性
- 年中ほぼ同じ・気温差小さめ → 西岸海洋性
- 夏に雨が多く気温差大きめ → 温暖湿潤 (熱帯なら:年中多雨 → 熱帯雨林/はっきりした乾季 → サバナ)
例:気温 1 月 25℃・7 月 12℃、雨は 6〜8 月に多い → 南半球・温帯 → シドニー(温暖湿潤)やケープタウン(地中海性は夏=1 月に乾燥)
4. 気候と暮らし
ここまでできれば十分
| 気候 | 住居 | 衣服 | 食・農業 |
|---|---|---|---|
| 熱帯 | 高床式(湿気・洪水・害虫を防ぐ)、木や葉 | 風通しのよい布 | タロいも・ヤムいも・キャッサバ、バナナ、焼畑、プランテーション |
| 乾燥帯 | 日干しれんが(木が少ない・昼夜の温度差)、遊牧のテント(ゲル) | 全身をおおう(日差し・砂) | オアシス農業(なつめやし)、遊牧(羊・ヤギ・ラクダ)、灌漑 |
| 温帯 | 地中海:白い壁・石造り(夏の日差し) | 地中海:オリーブ・ぶどう・小麦(夏乾燥に強い)。西岸海洋性:混合農業・酪農 | |
| 冷帯 | 高床(永久凍土がとけて傾くのを防ぐ)、二重窓 | 毛皮 | 小麦・じゃがいも、タイガの林業 |
| 寒帯 | イヌイットのイグルー(氷の家・昔)、現在は定住 | 毛皮 | 狩猟(アザラシ・カリブー)、トナカイの遊牧(サーミ) |
| 高山 | 石・日干しれんが | ポンチョ・アルパカの毛 | じゃがいも・とうもろこし、リャマ・アルパカの放牧 |
5. よくある間違い
- 冷帯を南半球にも描く(北半球のみ)
- 地中海性気候を「夏に雨」(夏乾燥・冬雨)
- 熱帯の高床式と冷帯の高床式を同じ理由にする(熱帯=湿気・洪水、冷帯=永久凍土)
- 南半球の雨温図で「1 月が寒い」と読む(1 月が暑い)
- ステップを砂漠より乾燥とする(ステップは少し雨が降り草原)
- サバナの「雨季・乾季」を温帯に当てる(サバナは熱帯)
6. 自己チェック
- 環太平洋・アルプスヒマラヤ造山帯。ナイル最長・アマゾン流域最大・サハラ最大
- 熱帯(雨林・サバナ)・乾燥帯(砂漠・ステップ)・温帯(温暖湿潤・西岸海洋性・地中海性)・冷帯(北半球だけ)・寒帯(ツンドラ・氷雪)
- 雨温図:最高月で南北 → 気温水準で帯 → 雨の季節で区
- 地中海性=夏乾燥・オリーブ。西岸海洋性=年中平均・混合農業
- 暮らし:高床(熱帯・冷帯)、日干しれんが、遊牧、ポンチョ
7. 小テストへ
→ 小テスト(g-02)
関連する単元
- 前提:g-01 地球のすがた
- 次に進む:g-03 世界の人々の生活・宗教
- ここで使う考え方が出てくる:g-04〜g-06 各州、g-07 日本の気候(温帯の中の区分)
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 社会編』── 地理的分野「B 世界の様々な地域 (1) 世界各地の人々の生活と環境」
- 気象庁「世界の天候データツール」(https://www.data.jma.go.jp/cpd/monitor/climatview/frame.php)── 各都市の月平均気温・降水量の一次資料
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/social/g-02/ / 更新 2026-09-12