中3 英語 / 読解 / e3-08
長文読解の型 ── 設問から読む・かたまりで読む・つなぎ言葉で追う
この単元でできるようになること
- 本文より先に設問を読み、「何を探すか」を決めてから読める
- 名詞を後ろから説明するかたまり(不定詞・分詞・関係代名詞)に[ ]をつけて、主語と動詞を見つけられる
- 接続詞・つなぎ言葉(but / because / so / for example / however)で文の関係を追える
- 指示語(it / this / they / that)が何を指すかを、直前から探せる
- 内容一致問題で、「本文にある言いかえ」と「本文にない情報」を区別できる
入試での位置づけ
公立高校入試の英語は、配点の半分前後が長文・対話文の読解です。文法を知っていても「時間内に読み切れない」「選択肢のどれも正しく見える」のが失点の原因。この単元では、読む前の準備 → 読み方 → 設問の解き方の順に、型として身につけます。
1. 読む前に ── 設問を先に見る
まずここだけ
本文を読む前に、設問と選択肢をざっと見る(1 分以内)。目的は 2 つ。
- 話題をつかむ:設問に「school festival」「volunteer」とあれば、本文はその話
- 探すものを決める:「Why did Ken 〜?」とあれば、本文で Ken の理由(because)を探しながら読む
設問を知らずに読むと、全部を同じ濃さで読んで時間が足りなくなります。設問=地図と考える。
設問の種類と探し方
| 設問の型 | 探すもの |
|---|---|
| Why 〜? | because / so / to 〜(目的)の部分 |
| What did 〜 do? | 主語の動作(過去形の動詞) |
| How did 〜 feel? | 感情の形容詞(happy / surprised / sad) |
| What does “it / this” mean? | 指示語の直前の名詞・文 |
| 内容一致(本文に合うもの) | 選択肢ごとに本文の該当箇所を探す |
| 空所に入る文 | 前後の文とのつながり(接続詞・指示語) |
| 表・グラフ | 数字・比較表現(more / the most) |
2. 読み方 ── かたまりで切る
まずここだけ
英文が長く見えるのは、名詞に説明がくっついているから。説明のかたまりに[ ]をつけると、**骨組み( ─ 動詞)**が見えます。
The students [who joined the volunteer activity last summer] said that it changed their way [of thinking].
→ 骨組み:The students said that it changed their way. →[去年の夏ボランティア活動に参加した]生徒たちは、それが[考え方の]やり方を変えたと言った。
後ろから説明するかたまり(後置修飾)
| 形 | 例 | 単元 |
|---|---|---|
| + 名詞 | the book on the desk | e1-09 |
| something to eat | e2-03 | |
| the boy playing soccer | e3-04 | |
| a letter written in English | e3-04 | |
| a friend who lives in Canada | e3-05 | |
| 関係代名詞の省略 | the movie I saw yesterday | e3-05 |
名詞の直後に 前置詞/to/ing/過去分詞/who/which/主語+動詞 が来たら、説明のかたまりの始まり。
文の中に文が入る形
| 形 | 例 | 単元 |
|---|---|---|
| that 節 | I think that he is right. | e2-05 |
| 間接疑問 | I know what this is. | e3-06 |
| When I got home, my mother was cooking. | e2-05 |
接続詞(when / if / because / that)を見たら、そこからコンマまで、または文末までが 1 つのかたまり。
3. つなぎ言葉で流れを追う
ここまでできれば十分
長文は、**つなぎ言葉(ディスコースマーカー)**で段落や文の関係を示しています。これを見つけると、「次に何が来るか」が予想できます。
| つなぎ言葉 | 関係 | 読み方 |
|---|---|---|
| but / however | 逆接 | あとが筆者の本音・結論。設問の答えになりやすい |
| because / since / as | 理由 | Why の答え |
| so / therefore / as a result | 結果 | 前が原因 |
| for example / such as | 例 | 直前の主張の具体例。読み飛ばしても主張はわかる |
| first / second / finally | 順序 | 並べかえ問題・要約の骨 |
| also / in addition | 追加 | 前と同じ方向の情報 |
| in fact | 強調 | 前の主張を裏づける事実 |
| on the other hand | 対比 | 前と反対側の話 |
| in conclusion / in short | 結論 | 文章全体のまとめ |
段落の読み方
英語の段落は、最初の 1〜2 文に主張(トピックセンテンス)、あとに理由・例、が基本の型です。時間がないときは、各段落の最初の文だけ読めば流れがわかることが多い。
4. 指示語 ── 直前を探す
ここまでできれば十分
it / this / that / they / them / these / those / so は、直前の文の名詞や内容を指します。
Ken started to learn the guitar last year. It was difficult at first, but he practiced every day. → It = learning the guitar(ギターを習うこと)
探し方:
- 指示語の単数・複数を見る(it → 単数、they → 複数)
- 直前の文から、単数/複数が合う名詞を探す
- 入れかえて意味が通るか確かめる
「this」は直前の文全体を指すこともある(This made me happy. = 前の出来事が)。
5. 内容一致問題の解き方
ここまでできれば十分
「本文の内容に合うものを選べ」は、選択肢 1 つずつ、本文の対応箇所を探して照合します。
正解の選択肢の特徴
- 本文の言いかえになっている(本文 too expensive → 選択肢 didn’t have enough money)
- 本文と同じ内容を別の語順・別の語で言っている
不正解の選択肢の特徴
| パターン | 例 |
|---|---|
| 本文にない情報が足されている | 本文「ケンは京都へ行った」→ 選択肢「ケンは家族と京都へ行った」(家族、は本文にない) |
| 主語がすり替わっている | 本文「ユミが提案した」→ 選択肢「ケンが提案した」 |
| 否定・肯定が逆 | 本文 didn’t like → 選択肢 liked |
| 数字・時間が違う | 本文 three years → 選択肢 two years |
| 本文の語をそのまま使っているが意味が違う | 本文の単語がそのまま並んでいると正しく見えるが、文の内容は違う |
本文の単語がそのまま出ている選択肢ほど疑う。正解は言いかえられていることが多い。
6. 対話文の読み方
もう一歩
対話文は、誰が話しているかと話題の切りかわりを追います。
- 発言者の記号(A / B、Ken / Yumi)を毎回確認する。「Ken は〜と言った」を Yumi の発言で答えるミスが多い
- 質問 → 答えのペアで読む。空所が答えの位置なら、直前の質問の形(What / Why / How long)を見る
- 決まり文句(Shall we 〜? → Yes, let’s. / Would you like 〜? → Yes, please.)は e2-02 の表
7. 時間配分の目安
もう一歩
50 分の試験で長文が 2〜3 題ある場合:
- 設問を先に見る:1 題 1 分
- 本文を読む:1 題 6〜8 分(わからない単語で止まらない。前後から推測するか、飛ばす)
- 設問を解く:1 題 5〜6 分
- 見直し:最後に 3 分
わからない単語で止まらないのが最重要。入試の長文は、知らない単語が数語あっても設問が解けるように作られています。注(*)がついている語は必ず読む。
8. 自己チェック
- 本文を読む前に設問を見たか
- 名詞の後ろの説明に[ ]をつけ、主語と動詞を見つけたか
- but / because / so / for example に印をつけたか
- it / this が何を指すか、直前から確かめたか
- 内容一致は「言いかえ」を探し、「本文にない情報」を消したか
- 対話文で発言者を取りちがえていないか
9. 小テストへ
→ 小テスト(e3-08)
関連する単元
- 前提:e2-05 接続詞、e3-04 分詞、e3-05 関係代名詞、e3-06
- 次に進む:e3-09 英作文の型
- 勉強法:英語の勉強法(/method/english/)
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 外国語編』── 「読むこと」の目標(必要な情報を読み取る・概要を捉える・要点を捉える)
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/english/e3-08/ / 更新 2026-09-12