高3 英語 / 読解 / hr-04
英文解釈の型(長い主語・挿入・省略・比較の省略)
この単元でできるようになること
- 長い文を読むとき、主語の終わりと動詞を最初に見つけられる(S と V の確定)
- 名詞のあとに続く修飾のかたまり(前置詞句・分詞・関係詞・to 不定詞・同格)を「かっこ」でくくれる
- 挿入(コンマ・ダッシュ・副詞句)をいったん飛ばして骨組みを読める
- 省略・倒置・強調構文・比較の省略を元の形に戻せる
- that の 4 用法(接続詞・関係代名詞・同格・指示)、-ing の 3 用法、as の意味を文の形から判断できる
- 国公立二次の下線部和訳で、構造を取ってから日本語にする手順を使える
入試での位置づけ
共通テストは速く読む力、国公立二次・難関私大は1 文を正確に読む力を見ます。和訳問題で失点するのは単語ではなく「どこからどこまでが主語か」「that は何か」という構造の取り違えです。ここで扱う型を使えば、初見の長い文も「かたまりに分けて、骨組みを見つけて、かたまりを戻す」の 3 段階で読めます。
1. 骨組みを見つける ── S と V の確定
まずここだけ
手順:
- 文頭から読み、最初の「時制のある動詞」を探す(前置詞・関係詞・分詞のかたまりの中の動詞は数えない)
- その動詞の直前までが主語のかたまり
- 動詞の型(hg-01)から、あとに O・C が来るかを予測
The number of foreign tourists [visiting Japan] [every year] has increased rapidly. → S = The number(… year まで修飾)、V = has increased
主語のかたまりを長くするもの(名詞のあとに続く修飾):
| 種類 | 例 | 目印 |
|---|---|---|
| 前置詞句 | the man in the car | of/in/with/for … |
| 現在分詞 | the man driving the car | -ing |
| 過去分詞 | the car parked outside | -ed/不規則の過去分詞 |
| 関係詞節 | the man who drove the car | who/which/that/whose/where |
| 関係詞の省略 | the car (which) he drove | 名詞 + S + V |
| to 不定詞 | the first man to drive the car | to + 原形 |
| 同格 | the fact that he drove the car | the fact/idea/news that |
コツ:修飾のかたまりを [ ] でくくると、S と V が浮き上がる。
2. 挿入 ── いったん飛ばす
ここまでできれば十分
コンマやダッシュで区切られた語句、副詞(however, therefore)、I think/it seems などは骨組みではない。
The plan, which was proposed last year, has finally been approved. → The plan has finally been approved.(挿入を飛ばす) This is, I believe, the best solution. He is the man who I think is responsible.(関係詞節の中の挿入:who is responsible + I think)
読み方:①コンマ〜コンマを飛ばして骨組みを読む → ②戻って挿入の内容を足す。
3. that・-ing・as ── 形で判断する
ここまでできれば十分
that の 4 用法
| 用法 | 見分け方 | 例 |
|---|---|---|
| 接続詞(〜ということ) | あとが完全な文。前に動詞(know, think, say)や It is 形容詞 | I know that he is honest. |
| 関係代名詞 | あとが不完全な文(主語か目的語が欠ける)。前に名詞 | the book that I bought(bought の目的語がない) |
| 同格 | 前に fact/idea/news/belief などの名詞、あとが完全な文 | the fact that he lied |
| 指示(あの・それ) | 名詞の前、または単独 | that book / That is true. |
-ing の 3 用法
| 用法 | 見分け方 | 例 |
|---|---|---|
| 進行形 | 前に be 動詞 | He is running. |
| 動名詞(〜すること) | 主語・目的語・前置詞のあと | Running is fun. / enjoy running |
| 分詞(形容詞・分詞構文) | 名詞の直後/文頭・文末のかたまり | the man running / Running fast, he … |
as の意味(hg-13):時(〜するとき)・理由(〜なので)・様態(〜するように)・比例(〜につれて)・譲歩(形容詞 + as + S V)・前置詞(〜として)・比較(as … as)
4. 省略・倒置・強調構文 ── 元の形に戻す
ここまでできれば十分
| 型 | 見抜き方 | 戻し方 |
|---|---|---|
| 副詞節の S + be の省略 | when/while/if/though + 分詞・形容詞 | When (you are) in doubt, ask. |
| 共通語句の省略 | and/but のあとに動詞がない | Some like tea, and others (like) coffee. |
| 比較の省略 | than/as のあとが短い | He is taller than I (am). / She works harder than her brother (does). |
| 否定語の倒置 | Never/Little/Only + 助動詞 + S | Never have I seen → I have never seen |
| 仮定法の倒置 | Were/Had/Should + S | Had I known → If I had known |
| 場所の倒置 | 副詞句 + V + S | On the hill stood a castle. → A castle stood on the hill. |
| 強調構文 | It is … that で、… と that を消すと完全な文 | It was Tom that broke it. → Tom broke it. |
| 形式主語・形式目的語 | It is 形容詞 to/that / find it 形容詞 to | it = to 以下・that 以下 |
5. 比較の省略と「何と何を比べているか」
比較の文はthan/as のあとが省略されるので、何と何を比べているかを補う。
Tokyo is larger than any other city in Japan (is). The population of Tokyo is larger than that of Osaka.(that = the population) I like him the better for his faults.(all the 比較級 for) He has no more than 1,000 yen.(hg-11 の 4 つの区別)
比較対象は同じ種類:「東京の人口」と「大阪の人口」(× 東京の人口と大阪)。that of/those of で名詞を補う。
6. 下線部和訳の手順
- S と V を確定(時制のある動詞に印)
- 修飾のかたまりを [ ] でくくり、何を修飾しているか矢印を引く
- that/-ing/as の用法を決める
- 省略・倒置があれば元の形に戻す
- 骨組み(S V O C)を日本語にし、修飾を足す
- 日本語として自然か読み直す(受動態は能動に、無生物主語は「〜によって」「〜すると」に)
What makes this book unique is [that it explains difficult ideas with everyday examples]. S = What makes this book unique(関係代名詞 what = この本を独特にしているもの)、V = is、C = that 節 → この本が独特なのは、難しい考えを日常の例で説明している点だ。
無生物主語:The heavy rain prevented us from going out. → 大雨のせいで私たちは外出できなかった(「大雨が私たちを妨げた」より自然)。
7. よくある間違い
- 関係詞節の中の動詞を主節の動詞と取り違える(The man who lives next door is …:V は is)
- 名詞 + S + V を見て関係代名詞の省略に気づかない
- that をすべて「〜ということ」と読む(同格・関係代名詞の区別)
- 文頭の -ing をすべて「〜すること」と読む(分詞構文の可能性)
- 挿入句を骨組みに含めて訳が崩れる
- than のあとの省略を補わず「何と比べているか」を取り違える
- It is … that をすべて形式主語と読む(強調構文の可能性)
8. 自己チェック
- 最初の「時制のある動詞」に印をつけているか
- 名詞のあとの修飾を [ ] でくくっているか
- that のあとが完全な文か不完全な文かを見ているか
- 文頭の -ing を「動名詞か分詞構文か」で判断しているか
- コンマ〜コンマの挿入を飛ばして骨組みを読んでいるか
- than/as のあとの省略を補っているか
9. 小テストへ
→ 小テスト(hr-04)
関連する単元
- 前提:hg-01 文型、hg-08 分詞、hg-09 関係代名詞、hg-13 接続詞、hg-17 倒置・省略
- 次に進む:hw-01 英作文の型
- ここで使う考え方が出てくる:hr-02 パラグラフリーディング(主題文の精読)
参考資料
- 文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 外国語編・英語編』── 「文構造」「読むこと」の項
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/daigaku/english/hr-04/ / 更新 2026-09-12