数学Ⅱ 数学 / 図形と方程式 / h2-06

更新 2026-09-12

軌跡と領域

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

「領域における最大・最小」は共通テスト『数学Ⅱ,数学B,数学C』の図形と方程式で最もよく出る型で、「k = x + y とおいて直線を平行移動し、共有点をもつ範囲」という手順を反射的に使えるかが問われます。軌跡は「2 点からの距離の比」「動点の中点」が定番。数学C の二次曲線(hc-04)でも軌跡として定義されます。


1. 軌跡の求め方

まずここだけ

手順

  1. 求める点を P(x, y) とおく
  2. 条件を x、y の式で表す
  3. 式を整理して図形を読む(直線・円)
  4. 除外する点があれば除く(逆の確認)

2 点 A(−1, 0)、B(2, 0) からの距離の比が 2 : 1 である点 P の軌跡 PA : PB = 2 : 1 → PA = 2PB → PA² = 4PB² (x + 1)² + y² = 4{(x − 2)² + y²} x² + 2x + 1 + y² = 4x² − 16x + 16 + 4y² 3x² − 18x + 3y² + 15 = 0 → x² − 6x + y² + 5 = 0 → (x − 3)² + y² = 4 中心 (3, 0)、半径 2 の円(アポロニウスの円

2 点 A(1, 2)、B(3, −4) から等距離にある点の軌跡 PA² = PB² → (x − 1)² + (y − 2)² = (x − 3)² + (y + 4)² → −2x + 1 − 4y + 4 = −6x + 9 + 8y + 16 → x − 3y − 5 = 0(AB の垂直二等分線)


2. 連動する点の軌跡

ここまでできれば十分

動点 Q が図形上を動くとき、Q に連動する点 P の軌跡。

手順

  1. P(x, y)、Q(s, t) とおく
  2. P と Q の関係から s、t を x、y で表す
  3. Q が図形上にある条件(s、t の式)に代入する

点 Q が円 x² + y² = 4 上を動くとき、A(4, 0) と Q を結ぶ線分の中点 P の軌跡 Q(s, t)、P(x, y):x = (4 + s)/2、y = t/2 → s = 2x − 4、t = 2y Q が円上:s² + t² = 4 → (2x − 4)² + (2y)² = 4 → (x − 2)² + y² = 1 中心 (2, 0)、半径 1 の円

「もとの点の座標を、求める点の座標で表して代入」が骨。


3. 不等式の表す領域

まずここだけ

不等式領域
y > f(x)曲線 y = f(x) の上側
y < f(x)下側
(x − a)² + (y − b)² < r²円の内部
(x − a)² + (y − b)² > r²円の外部
x > a直線 x = a の右側

境界線を含む(≦、≧)なら実線、含まない(<、>)なら破線

y ≧ x² − 1 → 放物線の上側(境界を含む) x + y − 2 < 0 → y < −x + 2 → 直線の下側

連立不等式

それぞれの領域の共通部分

x + y ≦ 4、x ≧ 0、y ≧ 0 → 3 直線で囲まれた三角形(境界含む)

積の形

AB > 0 ⇔ (A > 0 かつ B > 0) または (A < 0 かつ B < 0)

(x − y)(x + y) > 0 → 「x − y > 0 かつ x + y > 0」または「x − y < 0 かつ x + y < 0」→ 2 直線 y = x、y = −x で分けた 4 つの領域のうち、左右の 2 つ


4. 領域における最大・最小

ここまでできれば十分

手順

  1. 領域 D を図示する
  2. 求める式を k とおく(x + y = k、2x + y = k、x² + y² = k …)
  3. k の式が表す図形(直線・円)を動かし、D と共有点をもつ範囲で k の最大・最小を読む
  4. 頂点(端点)で最大・最小になることが多い

x ≧ 0、y ≧ 0、x + 2y ≦ 6、2x + y ≦ 6 のとき x + y の最大値 領域は 4 点 (0, 0)、(3, 0)、(2, 2)、(0, 3) を頂点とする四角形。 x + y = k → y = −x + k(傾き −1 の直線、y 切片 k) k が最大になるのは直線が頂点 (2, 2) を通るとき → 最大値 4((0, 0) で最小値 0)

傾きの比較

直線 y = −x + k と領域の辺の傾きを比べる。式の傾きが辺の傾きの間にあれば頂点で最大。傾きが辺と同じなら辺全体で最大。

円や距離の場合


5. 領域と条件(発展)

もう一歩

「x² + y² ≦ 4 ならば x + y ≦ k」が成り立つ最小の k → 円全体が直線 x + y = k の下側にある条件 → 円の中心と直線の距離 ≧ 半径 → k/√2 ≧ 2 → k ≧ 2√2。

「命題の真偽」を領域の包含関係(h1-05 の集合)で考える。


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 軌跡は P(x, y) とおき、条件を式に。除外点を確認
  2. 連動する点は「もとの点を x、y で表して代入」
  3. y > f(x) は上側。境界の実線・破線
  4. 最大最小は「= k とおいて図形を動かす」。全頂点を調べる

8. 小テストへ

→ 小テスト(h2-06

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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