高1 / 化学基礎 / cb-03

更新 2026-09-12

化学結合(イオン結合・共有結合・金属結合・分子の極性)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

化学結合は共通テストで「結晶の種類と性質」(融点・電気伝導性・硬さ)「分子の極性」(CO₂ は無極性、H₂O は極性)「共有電子対・非共有電子対の数」が繰り返し出ます。原子番号 1〜20 の電子配置(cb-02)から価電子数を出し、「あと何個で貴ガス型になるか」で結合の数を決められれば、初見の分子でも対応できます。


1. 結合の 3 種類 ── 何と何が結びつくか

まずここだけ

結合組み合わせしくみ
イオン結合金属 + 非金属陽イオンと陰イオンが静電気力(クーロン力)で引き合うNaCl、CaO、MgCl₂、NH₄Cl(NH₄⁺ は例外的に非金属だけの陽イオン)
共有結合非金属 + 非金属原子どうしが電子を出し合って共有H₂、H₂O、CO₂、NH₃、ダイヤモンド
金属結合金属 + 金属自由電子が金属原子全体を結びつけるFe、Cu、Al、合金

2. イオン結合と組成式

まずここだけ

組成式:陽イオンと陰イオンの電荷の合計が 0 になる最も簡単な比で書く。陽イオンを先に。

陽イオン陰イオン組成式名前
Na⁺Cl⁻NaCl塩化ナトリウム
Ca²⁺Cl⁻CaCl₂塩化カルシウム
Al³⁺O²⁻Al₂O₃酸化アルミニウム
Na⁺SO₄²⁻Na₂SO₄硫酸ナトリウム
Ca²⁺OH⁻Ca(OH)₂水酸化カルシウム
NH₄⁺Cl⁻NH₄Cl塩化アンモニウム

コツ:価数をたすきがけ(Al³⁺ と O²⁻ → Al₂O₃)。名前は「陰イオン + 陽イオン」の順(塩化 + ナトリウム)。

イオン結晶:硬いがもろい、融点が高い、固体は電気を通さないが、水溶液や融解液は通す(イオンが動ける)。


3. 共有結合 ── 電子式と構造式

まずここだけ

原子は不対電子を出し合って共有電子対を作り、貴ガス型(8 個、H は 2 個)になる。

原子価電子不対電子(結合の手)
H11
C44
N53
O62
F・Cl71
分子構造式共有電子対非共有電子対結合
H₂H−H10単結合
H₂OH−O−H22単結合
NH₃H−N(−H)−H31単結合
CH₄中心 C に H 4 つ40単結合
CO₂O=C=O44二重結合 ×2
N₂N≡N32三重結合
O₂O=O24二重結合
HClH−Cl13単結合

配位結合:一方の原子の非共有電子対を両方で共有する結合。NH₃ + H⁺ → NH₄⁺、H₂O + H⁺ → H₃O⁺。できたあとは他の共有結合と区別できない。

分子の形:H₂O は折れ線、NH₃ は三角錐、CH₄ は正四面体、CO₂ は直線、N₂・HCl は直線。


4. 電気陰性度と極性

ここまでできれば十分

分子結合の極性分子全体
H₂、N₂、O₂、Cl₂なし直線無極性
HClあり直線(2 原子)極性
H₂Oあり折れ線極性
NH₃あり三角錐極性
CO₂あり直線(打ち消す)無極性
CH₄わずか正四面体(打ち消す)無極性

「似たものどうし溶ける」:極性分子(水)には極性物質・イオン結晶が溶け、無極性分子(ヘキサン)には無極性物質(ヨウ素・油)が溶ける。

分子間力:分子どうしの弱い引力(ファンデルワールス力)。分子量が大きいほど強く沸点が高い。水素結合:H が F・O・N と結合した分子どうしの強い引力。水の沸点が異常に高いのはこのため。


5. 金属結合と結晶のまとめ

ここまでできれば十分

金属結合:価電子が自由電子として金属全体を動き回る。→ 電気・熱をよく通す、展性(薄く広がる)・延性(細く伸びる)、金属光沢。

結晶構成粒子結合融点電気伝導
イオン結晶陽イオン・陰イオンイオン結合高い固体 ×、水溶液・融解 ○NaCl、CaO
分子結晶分子分子間力(弱い)低い、昇華しやすい×ドライアイス、ヨウ素、氷、ナフタレン
共有結合の結晶原子共有結合(網目状)非常に高い、非常に硬い×(黒鉛は ○)ダイヤモンド、黒鉛、SiO₂、Si
金属結晶金属原子(自由電子)金属結合さまざまFe、Cu、Al

黒鉛は共有結合の結晶だが、平面構造の間を電子が動けるので電気を通す(やわらかい)。


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 金属+非金属はイオン結合、非金属どうしは共有結合、金属どうしは金属結合、と言えるか
  2. Al³⁺ と O²⁻ から Al₂O₃ を作れるか
  3. H₂O・NH₃・CO₂・N₂ の共有電子対・非共有電子対を数えられるか
  4. CO₂・CH₄ が無極性、H₂O・NH₃ が極性、と形から説明できるか
  5. 4 種類の結晶の融点・電気伝導性を言えるか
  6. 水の沸点が高い理由(水素結合)を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(cb-03

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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