高1 / 地理総合 / gt-01

更新 2026-09-13

地図と GIS(図法・時差・地形図・地理情報システム)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

地理総合の最初の単元で、共通テストでは「図法の特徴を選ぶ」「2 地点の時差を求める」「地形図から距離や傾斜を読む」「階級区分図に向く統計はどれか」が毎年のように出ます。計算は中学(g-01g-11)と同じですが、サマータイム日付変更線をまたぐ問題、主題図の選択まで問われるのが高校の範囲です。


1. 緯度・経度と時差

まずここだけ

計算の型

  1. 2 地点の経度差を出す(東経と西経なら足す、同じ側なら引く。180° を超えたら 360° から引く)
  2. 15 で割って時差(時間)
  3. 東側の地点が先に進んでいるので、東の地点 = 西の地点 + 時差

東京(東経 135°)が 1 月 10 日 午前 9 時のとき、ニューヨーク(西経 75°)は? 経度差 135 + 75 = 210° → 14 時間。ニューヨークは西なので 14 時間戻す → 1 月 9 日 午後 7 時

経度と時差の図


2. 地図の図法

まずここだけ

球面を平面にするので、距離・方位・面積・角度のすべてを正しくは表せない。何を正しくするかで図法が変わる。

図法正しいもの特徴・用途ゆがみ
メルカトル図法(正角円筒図法)角度(2 地点を結ぶ直線が等角航路経線と緯線が直交。海図・ウェブ地図(Google マップなど)の基本高緯度ほど面積が拡大(グリーンランドがアフリカ並みに見える。実際は 1/14)。極は表せない。直線は最短ではない
正距方位図法中心からの距離と方位中心から任意の点への直線が大圏航路(最短経路)航空図、国連の旗外周(中心の対蹠点)が大きくゆがむ。中心以外の 2 点間は正しくない
モルワイデ図法(正積)面積楕円形。分布図(人口・作物など)に向く形(角度)がゆがむ。周辺が斜めに
サンソン図法(正積)面積緯線は平行で等間隔、経線は正弦曲線。低緯度の形がよい高緯度の形が悪い
グード(ホモロサイン)図法(正積)面積低緯度をサンソン、高緯度をモルワイデでつなぎ、海洋で断裂させた海が切れる
正距円錐図法など中緯度の国の地図

大圏航路と等角航路:地球上の 2 点を結ぶ最短距離は大圏(大円)航路。メルカトル図法では高緯度側にふくらむ曲線に見える。等角航路(常に同じ方位に進む)はメルカトル図法で直線だが、最短ではない。


3. 地形図の読み方

ここまでできれば十分

国土地理院の地形図:2 万 5 千分の 1(主曲線 10 m ごと、計曲線 50 m ごと)と 5 万分の 1(主曲線 20 m、計曲線 100 m)。

等高線と断面図


4. GIS・GNSS・リモートセンシング

ここまでできれば十分

技術内容
GIS(地理情報システム)位置情報をもつデータを地図上に重ねて分析・表示するしくみハザードマップ、店舗の出店計画、地理院地図、RESAS(地域経済分析システム)
GNSS(全球測位衛星システム。米の GPS、日本のみちびきなど)複数の人工衛星からの電波で現在位置を測るカーナビ、スマートフォン、農機の自動運転
リモートセンシング(遠隔探査)人工衛星や航空機から地表を観測気象衛星ひまわり、森林・作物・海面水温の監視、災害状況の把握

レイヤ(層):GIS では地形・道路・人口・浸水想定などを層として重ね、「浸水想定区域に住む高齢者の数」のような重ね合わせ分析ができる。


5. 統計地図(主題図)の使い分け

ここまでできれば十分

種類向くデータ
階級区分図(コロプレスマップ)割合・密度(人口密度、高齢化率、1 人あたり GDP)。絶対数には向かない(面積の大きい地域が目立つ)都道府県別の高齢化率
図形表現図絶対数(人口、生産量)。円や棒の大きさで表す国別の GDP
ドットマップ分布・密集(1 点 = 1 万人 など)人口分布、家畜の頭数
流線図移動の向きと量(矢印の太さ)貿易、人の移動
等値線図連続的に変わる値等高線、等温線、等降水量線
メッシュマップ地域を格子に切って塗る人口メッシュ
カルトグラム(変形地図)面積を統計値に比例させた地図GDP で国の大きさを変えた地図

一般図(地形図など、いろいろな情報をのせた地図)と主題図(特定のテーマだけ)の区別も問われる。


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 経度差 → 15 で割る → 東が進む、の手順で時差を求められるか(日付変更線・サマータイムも)
  2. メルカトル・正距方位・モルワイデの「正しいもの」と用途を言えるか
  3. 大圏航路と等角航路の違いを言えるか
  4. 2 万 5 千分の 1 の距離・面積・傾斜の計算ができるか
  5. GIS・GNSS・リモートセンシングを区別できるか
  6. 階級区分図と図形表現図の使い分けを言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(gt-01

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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