高1 / 地理総合 / gt-09

更新 2026-09-13

自然災害と防災(ハザードマップ・日本の災害)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

地理総合は「防災」を柱の 1 つにしており、共通テストでも「ハザードマップと地形図を重ねて危険な場所を選ぶ」「災害の種類と対策の対応」「自助・共助・公助の例」が出ます。eb-09(地学基礎)と重なる内容は、地理では地形と土地利用・社会の備えの側から問われます。


1. 日本で災害が多い理由

まずここだけ

自然条件起こる災害
4 枚のプレート(太平洋・フィリピン海・北米・ユーラシア)の境界。世界の地震の約 1 割、活火山 111地震・津波・火山噴火
モンスーン・梅雨前線・台風(年 約 26 個発生、数個が上陸)。年降水量 約 1,700 mm(世界平均の約 2 倍)洪水・高潮・土砂災害・豪雪
急峻な山地(国土の 7 割)と短く急な川 → 雨がすぐ流れ下る洪水・土石流
人口の多くが沖積低地・埋立地(国土の 1 割の低地に人口の半分)浸水・液状化・高潮・津波
冬のシベリア高気圧と日本海豪雪・雪崩

2. 主な災害としくみ・事例

まずここだけ

災害しくみ主な事例備え
海溝型地震プレート境界で海洋プレートが沈みこみ、ひずみが解放。M8〜9津波をともなう・周期的東日本大震災(2011・M9.0・死者行方不明 約 2.2 万・津波と原発事故)、想定される南海トラフ巨大地震(30 年以内 70〜80%)、日本海溝・千島海溝津波避難(高台・津波避難タワー)、防潮堤、緊急地震速報、津波警報
内陸(直下)型地震陸のプレート内の活断層がずれる。M7 前後でも都市直下なら被害大・前兆なし関東大震災(1923・M7.9・火災で 10 万人)、阪神・淡路大震災(1995・M7.3・建物倒壊・約 6,400 人)、熊本地震(2016・M7.3・前震と本震)、能登半島地震(2024・M7.6・隆起・孤立集落)、首都直下地震の想定耐震化(1981 年新耐震基準)、家具固定、火災対策、活断層の把握
津波海底の隆起・沈降で海水全体が動く。浅いと高く遅くリアス海岸の湾奥で増幅。第 1 波が最大とは限らない東日本大震災(最大遡上 40 m)、チリ地震津波(1960・遠地津波が 1 日後に三陸へ)揺れたらすぐ高い所へ」、津波ハザードマップ、津波避難ビル
火山噴石・火山灰・火砕流・溶岩流・火山泥流(ラハール)・火山ガス・山体崩壊雲仙普賢岳(1991・火砕流 43 人)、御嶽山(2014・噴石 63 人)、桜島(常時)、富士山の宝永噴火(1707)の想定(火山灰で首都圏の交通・電力停止)噴火警戒レベル(1〜5)、火山ハザードマップ、入山規制、常時観測火山 50
洪水(外水氾濫)川の堤防の決壊・越水西日本豪雨(2018・倉敷市真備)、令和元年東日本台風(2019・千曲川・阿武隈川)、令和 2 年 7 月豪雨(球磨川)堤防・ダム・遊水地・流域治水、洪水ハザードマップ(想定最大規模)、線状降水帯の予測
内水氾濫排水が追いつかず市街地が浸水(都市型水害)東京・福岡の地下街浸水雨水貯留、地下調節池(首都圏外郭放水路)
高潮台風の気圧低下(吸い上げ)+強風(吹き寄せ)。満潮と重なると危険。ゼロメートル地帯(東京・大阪・名古屋の低地)伊勢湾台風(1959・約 5,000 人・戦後最大の風水害)、室戸台風(1934)防潮堤・水門、高潮ハザードマップ
土砂災害土石流(谷を土砂が一気に)・がけ崩れ地すべり(ゆっくり広く)。大雨・地震が引き金。深層崩壊広島土砂災害(2014)、熱海(2021・盛り土)、紀伊半島(2011)土砂災害警戒区域(イエローゾーン)・特別警戒区域(レッドゾーン)、砂防ダム、前兆(湧水・異音)
雪害豪雪・雪崩・屋根の雪下ろし事故・交通まひ北陸・東北の日本海側。2021 年関越道の立ち往生除雪体制、雪崩防止柵
猛暑・干ばつ・竜巻熱中症、水不足、積乱雲の渦2018・2023 年の記録的猛暑熱中症警戒アラート

3. 地形と災害リスクの読み取り

まずここだけ

ハザードマップ:災害の種類ごと(洪水・内水・高潮・津波・土砂・火山)に被害の想定範囲・避難場所・避難経路を示す。国土交通省「ハザードマップポータルサイト」で重ねて見られる。

地形読み取りのサイン主なリスク
後背湿地・旧河道等高線がほとんどない、水田、「沼・池・川・島」のつく地名、旧版地図で川浸水・液状化・揺れの増幅
三角州・ゼロメートル地帯河口、標高 0〜数 m浸水・高潮・津波・地盤沈下
埋立地・干拓地直線的な海岸線・区画、「〜新田」液状化・高潮
扇状地の扇央等高線が扇形、果樹園、水無川土石流
谷の出口・沢沿い等高線が山側へ食いこむ土石流
急斜面の下盛り土の造成地等高線が密、崖の記号がけ崩れ・地すべり
リアス海岸の湾奥入り江が奥に細くなる津波の増幅
台地・段丘面・自然堤防周囲より高い比較的安全(ただし崖の縁は危険)

使える地理情報:地理院地図(自然災害伝承碑土地条件図治水地形分類図旧版地形図・標高段彩)、重ねるハザードマップ、自治体の防災マップ、GISgt-01)。


4. 防災・減災の考え方

ここまでできれば十分


5. 世界の災害と気候変動

ここまでできれば十分


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 日本で災害が多い自然条件を 4 つ言えるか
  2. 海溝型・内陸型地震の違いと事例(東日本・阪神・熊本・能登)を言えるか
  3. 高潮・洪水・土砂災害のしくみと事例を言えるか
  4. 地形図・ハザードマップから後背湿地・扇央・湾奥のリスクを読めるか
  5. 自助・共助・公助、ハード・ソフト、警戒レベル 3・4・5 を言えるか
  6. 途上国で被害が大きい理由と気候変動との関係を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(gt-09

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参考資料

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基礎から標準から発展から

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