高1 / 地学基礎 / eb-02

更新 2026-09-12

地震と火山

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

地震は大森公式による震源距離の計算マグニチュードのエネルギー比が共通テストの計算問題として定番。火山はSiO₂ 量 → 粘性 → 火山の形 → 噴火の激しさ → 岩石名のつながりを一本の表で覚えれば、どの角度から問われても答えられます。


1. 地震の基本用語

まずここだけ


2. 地震波と震源距離

まずここだけ

速さ性質揺れ
P 波(Primary)速い(約 5〜7 km/s)縦波。固体・液体を伝わる初期微動(カタカタ)
S 波(Secondary)遅い(約 3〜4 km/s)横波固体のみ(液体の外核を通れない)主要動(ユサユサ)

初期微動継続時間(P–S 時間)t = S 波の到着時刻 − P 波の到着時刻。震源距離に比例する。 大森公式:震源距離 d = k × t(k は約 6〜8 km/s。問題で与えられる)

t = 10 秒、k = 8 km/s → d = 80 km

導き方:P 波速度 V_P、S 波速度 V_S のとき、d/V_S − d/V_P = t → d = t × V_P V_S/(V_P − V_S)。k = V_P V_S/(V_P − V_S)

V_P = 8、V_S = 4 km/s → k = 32/4 = 8 km/s

震源の決め方:3 地点の震源距離を半径とする円を描き、共通の弦の交点が震央。 緊急地震速報:速い P 波を検知して、S 波が来る前に警報を出す。震源に近いと間に合わない。


3. 日本の地震と断層

ここまでできれば十分

種類場所
プレート境界地震(海溝型)沈みこむプレートに引きずられた大陸プレートが跳ね返る。M8〜9 の巨大地震津波東北地方太平洋沖地震(2011、M9.0)、関東大震災(1923)、想定される南海トラフ地震
海洋プレート内地震沈みこんだプレートの内部。深い(深発地震:深さ 100〜700 km)深発地震面(和達–ベニオフ帯)に沿う
内陸地殻内地震(活断層型)大陸プレート内の活断層がずれる。浅い(〜20 km)、M7 級でも都市直下だと大被害兵庫県南部地震(1995、M7.3)、熊本地震(2016)

断層の種類(力のかかり方で決まる):

断層ずれ
正断層引っ張り上盤がずり下がる
逆断層圧縮上盤がずり上がる(日本に多い)
横ずれ断層水平のずれ右横ずれ・左横ずれ

活断層:最近(数十万年以内)に活動し、今後も動く可能性のある断層。日本に約 2,000。

地震の被害:揺れ、液状化(埋立地・砂地盤)、津波(海溝型)、土砂災害、火災。


4. マグマと火山の形

まずここだけ

マグマ:地下で岩石が溶けたもの。SiO₂(二酸化ケイ素)の割合で性質が決まる。

玄武岩質マグマ安山岩質マグマ流紋岩質(デイサイト質)マグマ
SiO₂少ない(約 50%)中間(約 60%)多い(約 70%)
温度高い(1,200 ℃)低い(900 ℃)
粘性小さい(さらさら)大きい(ねばねば)
噴火おだやか。溶岩が流れ出す激しい(爆発的)。火山灰・軽石・火砕流
火山の形盾状火山(ハワイ・マウナロア)、溶岩台地成層火山(富士山・桜島・浅間山)溶岩ドーム(溶岩円頂丘)(雲仙普賢岳・昭和新山)
黒っぽい白っぽい
岩石玄武岩・斑れい岩安山岩・閃緑岩流紋岩・花こう岩

覚え方:SiO₂ が多い → ねばい → ガスが抜けにくい → 爆発的 → ドーム型 → 白っぽい。

カルデラ:大量の噴出でマグマだまりが空になり陥没した大きなくぼ地(阿蘇・十和田湖・姶良)。


5. 火山噴出物と火山の分布

ここまでできれば十分

噴出物内容
溶岩地表に流れ出たマグマ
火山砕屑物(火砕物)火山灰(< 2 mm)、火山礫、火山弾、軽石(白・穴だらけ)、スコリア(黒)
火山ガス大部分は水蒸気、CO₂、SO₂、H₂S
火砕流高温の火山ガスと火山灰・岩塊が高速(100 km/h 以上)で流れ下る。最も危険(雲仙普賢岳 1991)

火山の分布:プレートの沈みこみ帯(日本・環太平洋)、中央海嶺、ホットスポット。 日本では海溝から一定の距離(約 200〜300 km)に火山が並び、その海溝側の限界線が火山前線(火山フロント)。前線より海溝側には火山がない(沈みこんだプレートが十分深くなって水を放出し、マントルが溶ける深さになる場所から火山ができる)。 活火山:おおむね過去 1 万年以内に噴火した火山。日本に 111(気象庁)。


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 震度と M の違い、M1 の差 = 約 32 倍を言えるか
  2. P 波(縦波・速い・初期微動)と S 波(横波・遅い・主要動)を言えるか
  3. d = kt で震源距離を出せるか
  4. 海溝型・活断層型の地震の特徴と例を言えるか
  5. SiO₂ 量 → 粘性 → 噴火 → 火山の形 → 岩石 の表を言えるか
  6. 火山前線の意味を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(eb-02

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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