高1 / 地理総合 / gt-08

更新 2026-09-13

地球的課題(環境・貧困・格差・SDGs)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

地理総合の「国際理解と国際協力」の中心。「環境問題と地域の対応(砂漠化 = サヘル、熱帯林 = アマゾン・東南アジア、酸性雨 = ヨーロッパ・中国)」「HDI・1 人あたり GNI の表から国を選ぶ」「SDGs の目標」が出ます。「共通だが差異ある責任」のような先進国と途上国の立場の違いを説明できるかがポイントです。


1. 地球環境問題

まずここだけ

問題原因主な地域影響対策・条約
地球温暖化化石燃料の燃焼・森林破壊によるCO₂・メタンの増加全球。影響は島国(ツバル・モルディブ)・北極・乾燥地に大海面上昇・異常気象・サンゴの白化・農業への打撃・永久凍土融解京都議定書(1997:先進国だけに削減義務)→ パリ協定(2015:全ての国が目標、2 ℃未満・1.5 ℃)、カーボンニュートラル(日本 2050)、再エネ、炭素税・排出量取引
砂漠化過放牧・過耕作・薪の過剰採取(人口増)+干ばつ・気候変動サヘル(サハラ南縁)、中央アジア(アラル海の縮小:綿花の灌漑)、中国内陸、オーストラリア食料不足・難民(環境難民)砂漠化対処条約(1994)、植林、適切な放牧、緑の長城
熱帯林の減少焼畑の短期化・商業伐採・農地(大豆・油やし・牧場)への転換・道路・鉱山アマゾン(ブラジル)、東南アジア(インドネシア・マレーシアの油やし)、コンゴ盆地CO₂ 吸収源の減少・生物多様性の損失・先住民の生活破壊・土壌流出認証制度(FSC・RSPO)、保護区、REDD+
酸性雨化石燃料の燃焼で出る硫黄酸化物・窒素酸化物(pH 5.6 以下)ヨーロッパ(黒い三角地帯・北欧の湖)、北米東部中国(→ 日本へ越境)森林の枯死・湖の魚の死滅・石造建築の腐食脱硫装置、長距離越境大気汚染条約(1979)
オゾン層の破壊フロン南極上空にオゾンホール紫外線増加 → 皮膚がん・白内障モントリオール議定書(1987)で全廃 → 回復傾向
海洋汚染・プラスチック廃棄物・マイクロプラスチック、油、赤潮太平洋ごみベルト生態系・食物連鎖使い捨て削減、レジ袋有料化、3R
生物多様性の減少開発・乱獲・外来種・気候変動熱帯林・サンゴ礁生物多様性条約(1992)、ラムサール条約(湿地)、ワシントン条約(野生動植物の取引)、世界自然遺産
水問題人口増・灌漑・汚染中東・アフリカ・インド・中国北部安全な水を使えない人 約 20 億人国際河川の水争い(ナイル・チグリス・メコン)、仮想水(食料輸入は水の輸入)
大気汚染工場・自動車・石炭中国・インドの都市(PM2.5)、かつての日本(四日市)健康被害・越境排出規制

環境と開発の国際会議

  1. 1972 国連人間環境会議(ストックホルム)「かけがえのない地球」→ UNEP 設立
  2. 1992 地球サミット(リオデジャネイロ)「持続可能な開発」、気候変動枠組条約・生物多様性条約、アジェンダ 21
  3. 1997 京都議定書(COP3):先進国に CO₂ 削減義務。アメリカ離脱、途上国に義務なし
  4. 2015 パリ協定(COP21):全ての国が自主目標(NDC)を出す。1.5 ℃目標。同年 SDGs 採択
  5. 毎年の COP(締約国会議)で見直し

先進国と途上国の対立:「これまで CO₂ を出してきたのは先進国」vs「これから発展したい途上国」→ 共通だが差異ある責任。資金・技術の支援(緑の気候基金)。


2. 貧困・格差と指標

まずここだけ

指標意味読み方
GDP(国内総生産)国内で 1 年に生み出された付加価値の合計総額:米・中・独・日・印
GNI(国民総所得)国民が得た所得の合計(GDP + 海外からの所得)1 人あたり GNIで豊かさを比べる。世界銀行の分類:高所得(約 1.4 万ドル以上)・中所得・低所得(約 1,100 ドル未満)
HDI(人間開発指数)平均寿命・教育年数・1 人あたり GNI を合成(0〜1)。UNDP北欧・スイスが最高(0.95 以上)、日本 約 0.92、サハラ以南アフリカ 0.4〜0.5
ジニ係数所得の不平等(0 = 完全平等、1 = 1 人が独占)南アフリカ・ブラジル 0.5 以上(格差大)、北欧 0.25〜0.3、日本 約 0.33
乳幼児死亡率・識字率・平均寿命保健・教育の水準途上国で乳幼児死亡率高・識字率低
エンゲル係数家計の消費に占める食費の割合貧しいほど高い

新興国BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ、2024 年にエジプト・エチオピア・イラン・UAE などが加わり拡大)、NIEs(韓国・台湾・香港・シンガポール)、ASEANグローバルサウス(途上国・新興国の総称。インドが主導)。


3. 国際協力と SDGs

ここまでできれば十分


4. 課題のつながり

ここまでできれば十分

貧困 → 子どもが多い(労働力・老後の保障)→ 人口増 → 薪・農地のため森林を切る・過放牧砂漠化・CO₂ 増気候変動(干ばつ・洪水)→ 食料不足・水不足 → 紛争・難民 → 貧困(循環)


5. よくある間違い


6. 自己チェック

  1. 温暖化・砂漠化・熱帯林・酸性雨・オゾン層の原因・地域・対策を言えるか
  2. 京都議定書とパリ協定の違いを言えるか
  3. 南北問題・南南問題・LDC・絶対的貧困(2.15 ドル)を説明できるか
  4. 1 人あたり GNI・HDI・ジニ係数の読み方を言えるか
  5. ODA(日本 0.4%・目標 0.7%)・NGO・フェアトレード・マイクロファイナンスを言えるか
  6. SDGs(2015・2030・17 目標・誰一人取り残さない)と MDGs の違いを言えるか

7. 小テストへ

→ 小テスト(gt-08

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

高校社会の単元一覧まぜこぜテスト社会の勉強法