高1 / 公共 / kk-01

更新 2026-09-13

公共的な空間と人間(青年期・先哲の思想・功利主義と義務論)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

公共の第 1 分野「公共の扉」。共通テストでは「思想家の言葉(資料)を読んで誰の考えか・どの立場か選ぶ」「功利主義と義務論で同じ事例を評価したときの違い」「防衛機制の例を選ぶ」が定番。人物 → キーワード 2 つの対応をまず固め、次に対立軸(結果 vs 動機、自由 vs 平等)で整理します。


1. 青年期と自己形成

まずここだけ


2. 公共的な空間

ここまでできれば十分


3. 先哲の思想 ── 古代

まずここだけ

人物キーワード内容
ソクラテス無知の知」「汝自身を知れ」、問答法知らないことを自覚せよ。魂への配慮知徳合一。「ただ生きるのではなく、よく生きる」→ 死刑を受け入れた
プラトンイデア哲人政治、四元徳真の実在は感覚を超えたイデア界に。洞窟の比喩。魂の三分説(理性・気概・欲望)→ 知恵・勇気・節制・正義
アリストテレス中庸形相と質料友愛現実の事物の中に本質(形相)がある。知性的徳と倫理的徳中庸(メソテース)配分的正義と調整的正義、最高善 = 幸福(観想的生活)
ヘレニズムストア派(ゼノン:禁欲・アパテイア・世界市民)、エピクロス派快楽・アタラクシア・「隠れて生きよ」)
孔子徳治主義、『論語』仁(思いやり・)が礼(行動)に表れる。克己復礼。「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」
孟子性善説四端王道政治易姓革命人は生まれつき善の芽(仁義礼智の四端)をもつ
荀子性悪説礼治主義人は欲望をもつので礼で矯正 → 法家(韓非子)へ
老子・荘子(道家)無為自然道(タオ)小国寡民万物斉同作為を捨て自然に従う。柔弱謙下
墨子兼愛・非攻無差別の愛、侵略戦争の否定
ブッダ(ゴータマ=シッダッタ)四法印(一切皆苦・諸行無常・諸法無我・涅槃寂静)、縁起四諦八正道慈悲中道苦の原因は煩悩(渇愛)。執着を捨てる。のち大乗仏教(菩薩:ナーガールジュナ)
イエス(キリスト教)神の愛(アガペー)隣人愛黄金律「人にしてもらいたいことを人にせよ」律法主義を批判。パウロ:信仰・希望・愛。アウグスティヌストマス=アクィナス(スコラ哲学)
ムハンマド(イスラーム)アッラーへの絶対服従、六信五行、『クルアーン』、ウンマ神の前の平等、偶像崇拝の禁止
ユダヤ教ヤハウェ選民思想律法(トーラー・十戒)、メシア

4. 先哲の思想 ── 近代以降

まずここだけ

人物キーワード内容
ルネサンスヒューマニズム万能人(レオナルド)、ピコ=デラ=ミランドラ「自由意志」、マキァヴェリ『君主論』人間中心へ
宗教改革ルター信仰のみ・聖書中心・万人司祭・『95 か条』1517)、カルヴァン予定説職業召命観 → ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』)
モラリストモンテーニュ「ク=セ=ジュ(私は何を知るか)」、パスカル考える葦
ベーコン経験論、「知は力なり」、帰納法4 つのイドラ(偏見)観察・実験
デカルト合理論、「われ思う、ゆえにわれあり」、方法的懐疑演繹法物心二元論理性
社会契約説ホッブズ(『リヴァイアサン』:自然状態は「万人の万人に対する闘争」→ 主権者に権利を譲渡)、ロック(『統治二論』:自然権(生命・自由・財産)を守るため政府に信託抵抗権 → アメリカ独立宣言)、ルソー(『社会契約論』:一般意志人民主権直接民主制 → フランス革命)kk-02
モンテスキュー『法の精神』三権分立
カント義務論道徳法則、「汝の意志の格率が常に同時に普遍的立法の原理となるように行為せよ」、人格は手段でなく目的自律 = 自由、目的の王国、『永遠平和のために』(国際連盟の理念)結果でなく動機(善意志)を重視。「善意志」
ヘーゲル弁証法(正・反・合)、絶対精神人倫(家族 → 市民社会 → 国家)歴史は自由の実現の過程
功利主義ベンサム最大多数の最大幸福」、量的功利主義、快楽計算制裁(サンクション)、パノプティコン。J.S. ミル質的功利主義「満足した豚より不満足な人間」、他者危害の原則(『自由論』)、黄金律を理想結果で善悪を判断
実存主義キルケゴール主体的真理・実存の三段階・単独者)、ニーチェ(「神は死んだ」・超人ニヒリズム・永劫回帰・ルサンチマン)、ハイデガー死への存在・ダス=マン)、ヤスパース限界状況)、サルトル(「実存は本質に先立つ」「人間は自由の刑に処せられている」・アンガージュマン
プラグマティズムパース・ジェームズデューイ道具主義問題解決学習創造的知性有用性
社会主義マルクス唯物史観疎外・階級闘争)
現代フランクフルト学派アドルノ・ホルクハイマー道具的理性批判、フロム『自由からの逃走』)、フーコー(権力と知・生権力)、レヴィ=ストロース(構造主義・『野生の思考』)、レヴィナス他者の顔)、ソシュールウィトゲンシュタイン(言語ゲーム)
正義論ロールズ『正義論』:原初状態・無知のヴェール → ①平等な自由格差原理(不平等は最も不遇な人の利益になるときだけ)・機会の公正な平等セン潜在能力(ケイパビリティ)の平等(→ HDI)。ノージック(リバタリアニズム・最小国家)、サンデル(コミュニタリアニズム・共通善)、ハーバーマス(討議倫理)
生命・環境倫理ヨナス(未来世代への責任)、レオポルド(土地倫理)、シンガー(動物の解放)、生命への畏敬(シュヴァイツァー)、ガンディー(非暴力・アヒンサー)、マザー=テレサキング牧師

5. 考え方の道具 ── 功利主義と義務論

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功利主義(帰結主義)義務論(動機主義)
代表ベンサム・ミルカント
判断基準結果:幸福の総量を最大にする行為が正しい動機・原則:普遍的な道徳法則に従う行為が正しい
強み多数の幸福・政策の判断に使える(費用便益分析少数者の権利・人間の尊厳を守る
弱み少数者の犠牲を正当化しうる結果が悪くても原則を守る → 硬直

トロッコ問題:5 人を救うため 1 人を犠牲にするレバーを引くか? → 功利主義「引く(5 > 1)」、義務論「人を手段にしてはならない → 引かない」。橋の上の男を押す版では多くの人が直感的に拒む → 行為と結果のどちらを見るか。 公正の観点:手続きの公正(決め方)・機会の公正(スタートライン)・結果の公正(分配)。ロールズの格差原理、効率と公正のトレードオフ(kk-05)。 思考実験で「誰の・どの幸福を・どう数えるか」「手段にされる人はいないか」「合意できる決め方か」を確かめる。


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 青年期の用語(心理的離乳・アイデンティティ・モラトリアム・マージナルマン・第二の誕生)と提唱者を言えるか
  2. 防衛機制 9 つを例つきで言えるか
  3. ソクラテス・プラトン・アリストテレス、孔孟荀老、ブッダのキーワードを言えるか
  4. ベーコン・デカルト、社会契約説 3 人、カント、ベンサム・ミル、実存主義 5 人のキーワードを言えるか
  5. 功利主義と義務論の違いをトロッコ問題で説明できるか
  6. ロールズの 2 原理とセンの潜在能力を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(kk-01

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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