高1 / 現代文 / jn-01

更新 2026-09-13

評論の読み方(対比・具体と抽象・接続語・筆者の主張)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

共通テスト国語の第 1 問(評論・論理的文章)は、約 3,000〜4,000 字の文章に 5〜6 問。「傍線部の説明」「理由」「本文の構成・表現」「2 つの文章の比較」が出ます。配点は 200 点中 45〜50 点。本文に書いてあることだけで答えるのが鉄則で、自分の知識や感想で選ぶと外れます。この単元の例文はすべてこのサイトのための自作です。


1. 評論の構造 ── 主張と説明

まずここだけ

評論 = 筆者が「〜である/〜すべきだ」と主張する文章。段落は「主張(抽象)」と「説明(具体例・理由・対比・引用)」の組み合わせ。

主張の文の見つけ方

  1. 文末:「〜のである」「〜と言えよう」「〜にほかならない」「〜ではないだろうか」(反語 = 強い肯定)「〜べきだ」「〜必要がある
  2. 位置:段落の最初最後。文章全体では最終段落冒頭の問題提起の答え
  3. 接続語:「つまり」「要するに」「このように」「だから」「しかし」の
  4. 繰り返し言い換えながら何度も出てくる語(キーワード)。「〇〇とは〜である」という定義の文

自作例:「私たちは便利さを追い求めてきた。駅には階段の横に必ずエスカレーターがあり、店に行かずとも翌日には品物が届く。しかし、便利さは同時に、私たちから『待つ』という経験を奪っている。つまり、便利さの代償は、時間ではなく経験なのである。」 → 主張 = 最後の文(「つまり」+「のである」)。2 文目は具体例。「しかし」で話が転じる。


2. 接続語 ── 次に来るものを予測する

まずここだけ

種類接続語後に来るもの
順接だから・したがって・それゆえ・そこで・すると前が原因、後が結果・結論
逆接しかしだが・ところが・けれども・とはいえ・もっとも前と反対の内容。後が筆者の本音(前は譲歩・一般論)
添加(累加)そして・さらに・また・しかも・そのうえ・加えて前と同じ方向の情報を追加
対比一方・他方・それに対して・逆に・むしろ・反面比べる相手(A に対して B)
換言(言い換え)つまりすなわち要するに・言い換えれば・いわば前の内容のまとめ・抽象化(= 主張が来やすい)
例示たとえば・例を挙げれば・具体的には前の抽象的な内容の具体例
理由なぜなら・というのは・その理由は前の内容の根拠(「〜からだ」で終わる)
結論・まとめこのように・以上のように・結局・こうしてそれまでのまとめ
転換さて・ところで・では・次に話題が変わる
選択または・あるいは・もしくはどちらか
補足ただし・なお・もっとも・ちなみに前の内容への条件・例外

読解での使い方


3. 具体と抽象

まずここだけ

自作例:「子どもは身体で世界を学ぶ。たとえば、初めて雪を見た幼児は、まず触り、口に入れ、踏みしめてみる。図鑑で『雪は冷たい』と読むより先に、手のひらの痛みで知るのである。このように、知識は頭より先に身体に宿る。」 → 抽象:「身体で世界を学ぶ」「知識は身体に宿る」。具体:雪を触る幼児。選択肢で「雪」が出てきたらそれは例の言い換えにすぎないので、抽象の「身体が知識に先立つ」を選ぶ。

選択肢の吟味:具体例をそのまま書いた選択肢は「例にすぎない」で外れが多い。抽象レベルが一致するものを選ぶ。


4. 対比 ── 二項対立を見つける

まずここだけ

評論の多くはA と B を対比して、筆者は B を支持(または A を批判)する。

自作例:「かつて手紙は、書いてから届くまでに数日を要した。一方メッセージアプリは一秒で届く。だが、その数日の間に書き手が感じていた、相手を思う時間は、一秒の中には存在しない。」 → 対比:手紙(遅い・思う時間がある)/アプリ(速い・時間がない)。筆者は「だが」の後で手紙の側の価値を述べる。


5. 指示語・言い換え・キーワード

まずここだけ


6. 設問の型と解き方

まずここだけ

問い方解き方
内容説明「〜とはどういうことか」傍線部の語を言い換えた箇所(直前直後・同じキーワードの文)を探す。比喩・指示語を普通の言葉に
理由説明「〜のはなぜか」傍線部の前後の「なぜなら」「〜からだ」、因果を示す接続語。選択肢の末尾が「〜から」で、傍線部とつながるか確認
空欄補充接続語・語句前後の関係(逆接か順接か例示か)、対比の相手の語
趣旨・主張「筆者の考えに合うもの」最終段落「つまり」の後言い過ぎ(「すべて」「決して」「唯一」)や本文にない主張は外す
構成・表現「本文の展開の説明」「表現の特徴」段落ごとに役割(問題提起・具体例・反論・結論)をメモ。比喩・反語・引用・問いかけの効果
複数資料「文章 I と II の関係」「生徒のノート」共通点と相違点を一言で。ノートの空欄は本文の語で

選択肢の外し方(消去法)

  1. 本文にない(自分の常識では正しくても外す)
  2. 言い過ぎ・限定し過ぎ(「すべて」「必ず」「唯一」「まったく」)
  3. 因果の逆転(原因と結果が逆)
  4. 主語のすり替え(筆者の考え → 一般の考え、A の特徴 → B の特徴)
  5. 具体例をそのまま(抽象レベルが合わない)
  6. 部分的に正しいが、傍線部の説明になっていない(問いに答えていない)

7. 読む手順

まずここだけ

  1. 設問を先にざっと見る(傍線部の位置と問いの型を把握)
  2. 本文を段落ごとに読み、接続語に印(しかし ○、つまり ◎、たとえば △)
  3. 対比の軸をメモ(A/B と、それぞれのプラス・マイナス)
  4. 主張の文に線(文末表現・最終段落)
  5. 設問ごとに該当箇所に戻り本文の言葉で答えを作ってから選択肢を見る(選択肢を先に読むと引っ張られる)
  6. 消去法で2 つに絞ったら差のある部分だけを本文と照合

8. よくある間違い


9. 自己チェック

  1. 主張の文の目印(文末・位置・接続語)を 3 つ言えるか
  2. 接続語 10 種類と、その後に来るものを言えるか
  3. 「たとえば」「つまり」の前後で具体と抽象がどう並ぶか言えるか
  4. 対比の軸の例を 5 つ挙げ、筆者の立場の読み方を言えるか
  5. 設問 4 型(内容・理由・空欄・趣旨)の解き方と、選択肢の外し方 6 つを言えるか

10. 小テストへ

→ 小テスト(jn-01

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

高校国語の単元一覧まぜこぜテスト国語の勉強法