高2 / 現代文 / jn-04

更新 2026-09-13

記述・要約と複数資料の読み取り(実用的文章・グラフ)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

共通テスト国語は 2025 年度から第 3 問に実用的な文章(配点 20 点)が加わり、文章+図表+会話文・ノートの組み合わせで出ます。国公立の二次試験では記述(「〜を 80 字以内で説明せよ」)が中心で、本文の言葉を使って、問いに正面から答える力が問われます。この単元の例文・資料はすべて自作です。


1. 記述問題の答案の作り方

まずここだけ

手順

  1. 問いの型を確認し、文末を決める
    問い文末
    「どういうことか」「〜ということ。」
    「なぜか」「〜から。」「〜ため。」
    「どのような気持ちか」「〜気持ち。」「〜という思い。」
    「どのような人物か」「〜人物。」
    「筆者の考えを説明せよ」「〜という考え。」または「〜である。」
  2. 傍線部を分解する(主語・述語・指示語・比喩・キーワードごとに)→ それぞれを本文の言葉で言い換える
  3. 本文から根拠を集める(傍線部の前後・「つまり」の後・対比の相手)
  4. 骨組みを作る:「(誰が/何が)(どうする・どうなる)(なぜ・どのように)」
  5. 字数に合わせて要素を足す・削る字数の 8 割以上を埋める。80 字なら 64 字以上)
  6. 読み返す:問いに答えているか・主語と述語が合うか・比喩や指示語がそのまま残っていないか

採点のされ方要素ごとの加点(「A の要素 3 点・B の要素 3 点・文末 1 点」)。だから要素を落とさないことが最優先。美しい文より要素がそろった文

自作例:本文「便利さの代償は、時間ではなく経験なのである」に対し「傍線部はどういうことか、40 字以内で説明せよ」 → 分解:便利さ/代償/時間ではなく/経験。言い換え:便利になると、待ったり手間をかけたりする経験そのものが失われるということ。(39 字)


2. 要約の手順

まずここだけ

  1. 主張(筆者が最も言いたいこと。最終段落・「つまり」の後)を一文に
  2. 根拠・理由(なぜそう言えるか)を一文に
  3. 対比の相手(何に対してそう言うのか:「〜ではなく〜」)を入れる
  4. 具体例・引用・繰り返し削る(例は「〜など」で一語にするか消す)
  5. 接続語でつなぐ(「〜。しかし〜。したがって〜。」)
  6. 字数に合わせる。100 字なら 2〜3 文200 字なら 4〜5 文

要約の型(100 字):「一般には A と考えられている。しかし筆者は、(根拠)から、B だと主張する。」

削るもの・残すもの

削る残す
具体例・体験談・固有名詞主張(抽象)・キーワード
引用・他人の意見の詳細対比の軸(A ではなく B)
同じ内容の言い換え(2 回目以降)理由(〜から)
比喩(普通の言葉に直す)筆者の評価(〜すべき・〜が重要)

3. 実用的文章の読み取り

まずここだけ

出る形式案内文・募集要項・規約・報告書・新聞記事・会話文(生徒と先生)・生徒のメモやノート・ポスター

読み方

  1. 設問を先に読み、何を探すかを決める(「申込期限は」「対象者は」「A さんが引用した根拠は」)
  2. 資料の見出し・項目名どこに何が書いてあるかを把握(全部読まない)
  3. 条件(「ただし」「〜を除く」「〜の場合は」「〜以上」)に印。例外が設問になる
  4. 数字(日付・期限・人数・金額・%)はそのまま照合
  5. 会話文・ノート空欄本文・資料の語をそのまま入れる。生徒の発言に「資料 2 によれば」とあれば資料 2 のどの部分かを特定
  6. 選択肢の吟味:資料に書いてあるか(推測・常識は不可)、数字・条件が一致するか、言い過ぎ(「すべて」「必ず」)でないか

自作例(募集要項):「対象:市内在住または在学の高校生。定員 20 名(先着順)。申込:9 月 1 日〜9 月 20 日(必着)。ただし 9 月 15 日までに申し込んだ場合は交通費を支給。」 → 設問「交通費が支給される条件」= 9 月 15 日までの申込(「ただし」の後)。「市外在住でも市内の高校に在学なら対象」(「または」)。


4. グラフ・表の読み取り

まずここだけ

見るところ注意
題・軸・単位何の何についてのグラフか。%(割合)人・円(実数)
割合と実数割合が増えても実数は減ることがある(全体が減れば)。「20 % → 25 %」は5 ポイント増(5 % 増ではない)。25 ÷ 20 = 1.25 倍
増減の幅「大きく増えた」は数字で確認(何から何へ・何倍)
比較の軸年ごとの変化(折れ線)/項目ごとの比較(棒)/全体に占める割合(円・帯)
「A が増えると B も増える」(相関)は「A が B の原因」(因果)とは限らない
最大・最小・逆転順位が入れ替わる年一番大きい項目は設問になりやすい
注・出典・調査方法「複数回答」(合計が 100 % を超える)、「n = 200」(回答者数)、調査年

文章と資料の対応:本文の主張「若者の読書離れが進んでいる」に対し、グラフが「1 か月に本を読まない人の割合」なら対応、「書店の数」なら直接の根拠にならない(別の要因があり得る)。設問「本文の主張の根拠として適切な資料」は主張の語とグラフの題が対応するものを選ぶ。

計算の基本


5. 複数の文章の比較

まずここだけ

  1. それぞれの主張を一文に(文章 I:「〜」、文章 II:「〜」)
  2. 共通点(同じ問題を扱う・同じ前提)と相違点(結論・立場・重視するもの)を一言
  3. 設問の型
    • 「I と II に共通する考え」→ 両方に書いてあることだけ(片方にしかないものは外す)
    • 「I の立場から II を批判・評価するとどうなるか」→ I の主張・基準を II に当てはめる(I にない基準を持ち込まない)
    • 「II は I のどの点を補っているか」→ I で触れていないことを II が述べている部分
  4. 生徒の話し合いの形式:各生徒の発言がどの文章のどこを根拠にしているか。「それは違う」と否定される発言の誤りの理由が設問になる

自作例:文章 I「便利さは経験を奪う」/文章 II「便利な道具は、空いた時間で新しい経験を可能にする」 → 共通点:便利さと経験の関係を論じる。相違点:I は経験の喪失、II は経験の創出。「I の立場から II を見ると」→ 「空いた時間」も別の便利な道具で埋まり、待つ・手間をかける経験は戻らない、と批判できる。


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 問いの型 5 つと対応する文末を言えるか
  2. 記述の手順(分解 → 言い換え → 根拠 → 骨組み → 字数 → 読み返し)を言えるか
  3. 要約で削るもの・残すものを言えるか
  4. 実用的文章の読み方(設問先読み・見出し・条件・数字・空欄は資料の語)を言えるか
  5. 割合と実数・ポイント差・倍率・相関と因果 を説明できるか
  6. 複数文章の設問 3 型の解き方を言えるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(jn-04

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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