数学Ⅰ 数学 / データの分析 / h1-13

更新 2026-09-12

データの分析 ① ── 代表値・四分位数・箱ひげ図・分散・標準偏差

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

「データの分析」は共通テスト数学Ⅰ・A で必ず大問 1 つが出ます。ただし計算より箱ひげ図・ヒストグラム・散布図を読んで正しい記述を選ぶ問題が中心で、「分散の意味」「四分位範囲と範囲の違い」を正確に理解していれば取れる分野です。数学B の統計的な推測(hb-04・05)の土台でもあります。


1. 代表値

まずここだけ

代表値求め方特徴
平均値合計 ÷ 個数極端な値(外れ値)に引っぱられる
中央値小さい順に並べた真ん中(偶数個なら中央 2 つの平均)外れ値の影響を受けにくい
最頻値最も多く現れる値度数分布表では最も度数の大きい階級の階級値

データ 2, 3, 3, 5, 12:平均 25/5 = 5、中央値 3、最頻値 3 12 が 100 になると平均は 22.6 に跳ね上がるが、中央値は 3 のまま。


2. 四分位数と箱ひげ図

まずここだけ

データを小さい順に並べ、中央値で前半・後半に分ける(奇数個なら中央値は両方に含めない)。

1, 3, 4, 6, 8, 9, 12, 15(8 個) 前半 1, 3, 4, 6 → Q₁ = (3 + 4)/2 = 3.5、Q₂ = (6 + 8)/2 = 7、後半 8, 9, 12, 15 → Q₃ = (9 + 12)/2 = 10.5 四分位範囲 10.5 − 3.5 = 7、範囲 15 − 1 = 14

2, 4, 5, 7, 9, 10, 13(7 個) 中央値 7 を除いて、前半 2, 4, 5 → Q₁ = 4、後半 9, 10, 13 → Q₃ = 10

箱ひげ図

最小値 ─ Q₁ ┃ Q₂ ┃ Q₃ ─ 最大値 を横に並べた図。箱が Q₁〜Q₃(真ん中 50%)、ひげが最小・最大まで。

読み方のポイント

外れ値

Q₁ − 1.5 × 四分位範囲 より小さい値、または Q₃ + 1.5 × 四分位範囲 より大きい値を外れ値とする(教科書の基準)。

Q₁ = 3.5、Q₃ = 10.5、四分位範囲 7 → 3.5 − 10.5 = −7 未満、10.5 + 10.5 = 21 より大きい値が外れ値


3. 分散と標準偏差

まずここだけ

偏差:各データ − 平均(x − x̄)。偏差の合計は必ず 0。

分散 s² = 偏差の 2 乗の平均 = {(x₁ − x̄)² + … + (xₙ − x̄)²} / n 標準偏差 s = √(分散)(単位がデータと同じになる)

データ 2, 4, 6, 8:平均 5。偏差 −3, −1, 1, 3。偏差の 2 乗 9, 1, 1, 9。 分散 = 20/4 = 5、標準偏差 = √5

分散が大きい ⇒ 散らばりが大きい

分散の公式(速い)

s² = (x² の平均)−(x̄)²

2, 4, 6, 8:x² の平均 = (4 + 16 + 36 + 64)/4 = 30。x̄² = 25。分散 = 30 − 25 = 5

平均が小数のときはこちらが楽。

よくある間違い


4. データの変換

ここまでできれば十分

全データを y = ax + b に変換すると、

平均分散標準偏差
全部に b を足すb 増える変わらない変わらない
全部を a 倍するa 倍a² 倍
y = ax + ba x̄ + ba² s²

テストの点数(平均 60、標準偏差 10)を全員 5 点加点 → 平均 65、標準偏差 10 全員 2 倍 → 平均 120、分散 4 倍、標準偏差 20

足しても散らばりは変わらない、かけると散らばりも a 倍

度数分布表からの計算

階級値 × 度数の合計 ÷ 総度数で平均。分散も階級値で計算する。


5. 読み取り問題のコツ

もう一歩

共通テストの記述選択問題で問われる「正しい/正しくない」の典型:

記述判断
箱ひげ図で「中央値より大きいデータは半分」○(定義)
「箱が長い群のほうが範囲も大きい」× とは限らない(範囲はひげの端で決まる)
「平均値は箱の真ん中」× 箱ひげ図から平均はわからない
「Q₃ 以上のデータは 25% 以上」○(同じ値が並ぶと 25% を超えることがある)
ヒストグラムの山が右に偏る(右に裾)→ 平均 > 中央値○ が多い(外れ値が平均を引く)

定義に戻って確かめる。「〜のように見える」で判断しない。


6. 自己チェック

  1. 中央値は並べ替えてから。偶数個なら中央 2 つの平均
  2. Q₁・Q₃ は前半・後半の中央値(奇数個なら中央値を除く)
  3. 分散は偏差の 2 乗の平均。標準偏差は √
  4. 全部に足す → 分散は変わらない。a 倍 → 分散は a² 倍
  5. 箱ひげ図から平均値は読めない

7. 小テストへ

→ 小テスト(h1-13

関連する単元

参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

高校数学の単元一覧まぜこぜテスト数学の勉強法