中1〜3 国語 / 読解 / k-12
説明文・小説の読み方(接続語・指示語・要旨・心情)
この単元でできるようになること
- 接続語の働き(順接・逆接・並立累加・対比選択・説明補足・転換)から、空欄に入る語と前後の関係を判断できる
- 指示語(これ・それ・この・そう)の指す内容を直前からさがし、言いかえて当てはめて確かめることができる
- 説明文で要旨(筆者の主張)を、問いかけ・逆接のあと・文末の「〜べきだ」「〜と思う」・くり返しから見つけられる
- 小説で心情を、行動・表情・会話・情景描写・比喩から読み取り、心情の変化のきっかけを指摘できる
- 表現技法(比喩:/倒置・反復・対句・体言止め・省略・擬声語擬態語)を見分けられる
- 設問の型(抜き出し・記述・選択)ごとの答え方(字数・文末・「〜こと」「〜から」)がわかる
入試での位置づけ
読解は配点の半分以上。本文は毎年ちがうが、問われ方は決まっている:接続語の空欄、指示語の内容、理由説明(「なぜか」→「〜から」)、心情説明、要旨・主題の選択、表現技法。このページは「問われ方」ごとの解き方の型をまとめる(本文は著作権があるので小テストは知識問題)。
1. 接続語(つなぎ言葉)
まずここだけ
| 種類 | 働き | 語 | 前後の関係 |
|---|---|---|---|
| 順接 | 前が原因・あとが結果 | だから・そのため・したがって・すると | A → だから → B(当然の結果) |
| 逆接 | 前から予想されることと反対 | しかし・だが・ところが・でも・けれども | A → しかし → B(主張はここ!) |
| 並立・累加 | 並べる・つけ加える | また・そして・さらに・しかも・なお | |
| 対比・選択 | 比べる・どちらか | 一方・または・あるいは・それとも | |
| 説明・補足 | 言いかえ・理由・例 | つまり・すなわち・なぜなら・たとえば・ただし | つまり → まとめ、たとえば → 具体例(主張ではない) |
| 転換 | 話題を変える | さて・ところで・では |
空欄問題の手順:①前後の文の関係を読む(前=原因? 反対? 例?)②候補を入れて声に出して確かめる。 読むときの活用:「しかし」のあとに筆者の言いたいこと、「つまり」のあとにまとめ、「たとえば」の部分は例なので要旨ではない、「なぜなら」のあとに理由。
2. 指示語
まずここだけ
これ・それ・あれ・この・その・こう・そう・こんな・そのような。
手順:①指示語の直前からさがす(たいてい直前の 1〜2 文)②見つけた内容を指示語の位置に入れて読み、意味が通るか確かめる ③答えは「〜こと」「〜もの」など指示語が受ける形に直す。
- 「このように」「以上のことから」は前の段落全体をまとめる合図。
- まれにあとを指す(「次のような〜」「こういうことだ。〜」)。
3. 説明文・論説文の読み方
ここまでできれば十分
構成の基本:序論(問題提起)→ 本論(具体例・理由・対比)→ 結論(主張)。双括型(最初と最後に主張)、尾括型(最後)、頭括型(最初)。
筆者の主張(要旨)の見つけ方:
- 問いかけ(「〜だろうか」)→ その答えが主張
- 逆接のあと(「しかし〜」「だが〜」)
- 文末表現:「〜べきだ」「〜と思う」「〜ではないだろうか」「〜必要がある」「〜大切だ」
- くり返し出てくる言葉=キーワード
- 「つまり」「このように」「要するに」のあと
- 具体例(たとえば〜)は主張ではない。例が何を説明するための例か(抽象 ⇔ 具体)を押さえる
- 対比(A と B、「一方」「それに対して」)→ 筆者はどちら側か
- 段落の役割:問題提起/具体例/反対意見(譲歩:「確かに〜。しかし〜」)/まとめ
理由を問う問題(「なぜか」):答えの文末は「〜から」「〜ため」。「なぜなら」「〜からだ」「〜ので」をさがす。因果関係が逆になっていないか確認。 「どういうことか」:言いかえ。本文の抽象的な表現を具体的に、または具体を抽象に。文末は「〜こと」。 記述の型:設問の条件(字数・使う語・文末)を守る。本文の言葉を使って組み立てる。主語を入れる。
4. 小説・随筆の読み方
ここまでできれば十分
心情は直接書かれないことが多い → 次から読み取る:
- 行動・動作(「こぶしをにぎった」→ くやしさ・怒り)
- 表情・しぐさ(「目をそらした」→ 後ろめたさ)
- 会話(「……」の沈黙・言いかけてやめる)
- 情景描写(「空が急に暗くなった」→ 不安。情景は心情を映す)
- 比喩(「石のように動かなかった」)
- 心情を表す言葉(うれしい・くやしい・ほっとした・いらだつ・気まずい・誇らしい・せつない・後ろめたい・もどかしい・いじらしい)を多く知っておく
心情の変化:きっかけ(出来事・相手の言葉)→ 変化前 → 変化後の 3 点で押さえる。設問「このときの気持ちを説明せよ」は「〜ので(きっかけ)、〜という気持ち」の形。 場面の転換:時・場所・人物が変わるところ(行間・「翌朝」「その夜」)。 視点:一人称(「私」が語る)/三人称。語り手と作者は別。 主題:人物の変化・成長を通して作者が伝えたいこと。
5. 表現技法
ここまでできれば十分
| 技法 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 直喩(明喩) | 「ようだ・みたいだ・ごとし」を使ってたとえる | 雪のように白い |
| 隠喩(暗喩) | 「ようだ」を使わずたとえる | 君は太陽だ・心の海 |
| 擬人法 | 人でないものを人のように | 風がささやく・花が笑う |
| 倒置(法) | 語順を入れかえ強調 | 行こう、あの山へ。 |
| 反復(法) | くり返し強調 | 待て、待て、待て |
| 対句(法) | 似た形の語句を対に | 山は高く、海は深い |
| 体言止め | 文末を名詞で止める | 見上げれば満天の星。 |
| 省略(法) | 文末などを省く・余韻 | 君がいてくれたら……。 |
| 擬声語(擬音語) | 音をまねる | ざあざあ・わんわん |
| 擬態語 | ようすを表す | きらきら・のろのろ |
| 呼びかけ | 友よ | |
| 押韻・リズム | 詩 |
詩の分類:用語(文語詩/口語詩)×形式(定型詩/自由詩/散文詩)→「口語自由詩」が現代詩の多く。内容:叙情詩(感情)・叙景詩(風景)・叙事詩(出来事)。短歌(五七五七七・句切れ)・俳句(五七五・季語・切れ字)。
6. 設問の型と答え方
ここまでできれば十分
| 型 | 答え方 |
|---|---|
| 抜き出し | 本文の言葉をそのまま。字数は句読点を含むか確認。「〜字以内」は 8 割以上書く |
| 記述 | 設問の文末に合わせる:「なぜか」→〜から/〜ため、「どういうことか」→〜こと、「どんな気持ちか」→〜という気持ち/〜気持ち。主語と指示語を明確に |
| 選択 | 消去法:本文にない・言いすぎ(「必ず」「すべて」)・因果が逆・部分的に正しいが全体がちがう を消す。傍線部の前後に根拠 |
| 空欄補充 | 前後の関係(接続語)、同じ形の語(対比・並立)、字数 |
| 要旨・主題 | 具体例を消して残った抽象的な主張。結論の段落 |
時間配分:本文を読む前に設問を見て、何を問われるかをつかむ。傍線部は前後をていねいに。
7. よくある間違い
- 逆接のあとではなく前を主張と思う(しかしのあとが主張)
- 「たとえば」の具体例を要旨と答える(例は主張の説明)
- 指示語の内容をあとからさがす(まず直前、当てはめて確認)
- 「なぜか」に「〜こと」で答える(〜から)
- 選択肢の「必ず」「すべて」「まったく」を見落とす(言いすぎは×が多い)
- 直喩と隠喩(「ようだ」あり=直喩、なし=隠喩)
- 情景描写を「ただの風景」と読む(心情を映す)
8. 自己チェック
- 接続語:しかし → 主張、つまり → まとめ、たとえば → 例、なぜなら → 理由
- 指示語:直前 → 当てはめて確認 → 「〜こと」の形に
- 要旨:問いの答え・逆接のあと・「べきだ」「大切だ」・キーワード・具体例は消す
- 心情:行動・表情・会話・情景・比喩から。きっかけ → 変化
- 技法:直喩(ようだ)・隠喩・擬人・倒置・反復・対句・体言止め・省略・擬声擬態
- 答え方:なぜか → から、どういうことか → こと、気持ち → 気持ち。選択は消去法
9. 小テストへ
→ 小テスト(k-12)
関連する単元
参考資料
- 文部科学省『中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編』── 「C 読むこと(構造と内容の把握・精査・解釈・考えの形成)」第 1〜3 学年
- 各都道府県教育委員会「公立高等学校入学者選抜 学力検査問題・正答例」(各県公式サイトで公開)── 設問の型の確認。本文は転載しない
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/koko/japanese/k-12/ / 更新 2026-09-12