数学A 数学 / 場合の数と確率 / ha-02
組合せ ── ₙCᵣ・同じものを含む順列・組分け
この単元でできるようになること
- 組合せ ₙCᵣ = ₙPᵣ / r! で「選ぶだけ」の場合の数が求められる
- ₙCᵣ = ₙCₙ₋ᵣ などの性質を使って計算を楽にできる
- 「特定のものを含む」「少なくとも 1 つ」の条件つき組合せが解ける
- 同じものを含む順列 n! / (p! q! r!) が使える(最短経路の問題を含む)
- 組分け(区別ある組・区別ない組)の違いを処理できる
- 図形の個数(直線・三角形・平行四辺形)を組合せで数えられる
入試での位置づけ
組合せは確率(ha-03・04)の計算の中心で、共通テストでは「選ぶ」と「並べる」の区別、同じものを含む順列(最短経路)、組分けが定番です。二項定理(h2-01)・二項分布(hb-04)でも ₙCᵣ を使います。
1. 組合せ ── 選ぶだけ
まずここだけ
異なる n 個から r 個を選ぶ(順番は関係ない)場合の数:
ₙCᵣ = ₙPᵣ / r! = n(n − 1)…(n − r + 1) / r(r − 1)…1
₅C₂ = (5 × 4)/(2 × 1) = 10 ₇C₃ = (7 × 6 × 5)/(3 × 2 × 1) = 35 ₙC₀ = 1、ₙCₙ = 1、ₙC₁ = n
順列との違い:{A, B} と {B, A} は組合せでは同じ 1 通り。順列 ₙPᵣ を「r 個の並べかえ r!」で割ると組合せになる。
性質
ₙCᵣ = ₙCₙ₋ᵣ(r 個を選ぶ = 残す n − r 個を選ぶ)
₁₀C₈ = ₁₀C₂ = 45(大きい r は小さいほうに直す)
ₙCᵣ = ₙ₋₁Cᵣ₋₁ + ₙ₋₁Cᵣ(発展:特定の 1 個を含む場合と含まない場合の和)
2. 条件つきの組合せ
まずここだけ
特定のものを含む:その分を先に取り、残りから選ぶ。
8 人から 3 人を選ぶとき、A が含まれる:A 以外の 7 人から 2 人 → ₇C₂ = 21 通り
特定のものを含まない:除いてから選ぶ。
A を含まない:7 人から 3 人 → ₇C₃ = 35 通り(21 + 35 = ₈C₃ = 56 ✓)
少なくとも 1 人:全体 − 「1 人も含まない」。
男 5 人・女 4 人から 3 人を選び、少なくとも 1 人は女子:₉C₃ − ₅C₃ = 84 − 10 = 74 通り
男 2 人と女 1 人:それぞれ選んで積の法則。
₅C₂ × ₄C₁ = 10 × 4 = 40 通り
3. 同じものを含む順列
ここまでできれば十分
n 個のうち、同じものが p 個、q 個、r 個…あるとき、並べ方は
n! / (p! q! r! …)
a、a、a、b、b の 5 文字の並べ方:5! / (3! 2!) = 120 / 12 = 10 通り (考え方:5 か所から a を置く 3 か所を選ぶ ₅C₃ = 10、と同じ)
「SUCCESS」の 7 文字:S が 3、C が 2 → 7! / (3! 2!) = 5040 / 12 = 420 通り
最短経路
碁盤の目で、右に 4 回・上に 3 回進む最短経路:「右 4 個、上 3 個の並べ方」= 7! / (4! 3!) = ₇C₃ = 35 通り
途中の点 P を通る:(A → P)×(P → B)の積 通らない:全体 − 通る
4. 組分け
ここまでできれば十分
6 人を分ける問題は、組に区別があるかどうかで答えが変わる。
| 分け方 | 計算 | 答え |
|---|---|---|
| A 組 2 人、B 組 2 人、C 組 2 人(組に名前がある) | ₆C₂ × ₄C₂ × ₂C₂ | 15 × 6 × 1 = 90 |
| 2 人ずつ 3 組(組に区別なし) | 90 ÷ 3! | 15 |
| 3 人、2 人、1 人の 3 組 | ₆C₃ × ₃C₂ × ₁C₁ | 20 × 3 = 60(人数が違うので区別される。÷ 不要) |
| 4 人、2 人の 2 組 | ₆C₄ × ₂C₂ | 15 |
同じ人数の組が k 個あって区別がないなら k! で割る。人数が違えば自然に区別がつくので割らない。
部屋に入れる(空室なし)
「4 人を 2 つの部屋 A、B に入れる。空室なし」:2⁴ − 2 = 14(ha-01 の重複順列)。組に区別がなければ ÷ 2 = 7。
5. 図形の個数
ここまでできれば十分
直線の本数:どの 3 点も一直線上にない n 個の点から 2 点を選ぶ → ₙC₂
6 点 → ₆C₂ = 15 本
三角形の個数:3 点を選ぶ → ₙC₃(一直線上の 3 点があれば引く)
円周上の 7 点 → ₇C₃ = 35 個
平行四辺形:平行な直線群から 2 本ずつ選ぶ
平行線 4 本と、それに交わる平行線 3 本 → ₄C₂ × ₃C₂ = 6 × 3 = 18 個
対角線の本数:ₙC₂ − n(n 角形)
八角形:₈C₂ − 8 = 28 − 8 = 20 本
6. 「並べる」か「選ぶ」か(判定)
もう一歩
| 問題文 | どちら |
|---|---|
| 「〜を選ぶ」「〜の組を作る」「委員を選ぶ」 | 組合せ C |
| 「一列に並べる」「順番をつける」「委員長と副委員長を選ぶ」(役職が違う) | 順列 P |
| 「選んで並べる」 | C × r! = P |
迷ったら、「選んだ結果の順序を入れかえて別のものになるか」を考える。別になるなら順列。
7. 自己チェック
- 選ぶだけなら C、並べるなら P
- ₙCᵣ は r を小さいほうに直したか
- 「少なくとも」は全体 − 反対
- 同じものを含む順列は n! を各個数の階乗で割ったか
- 組分けで、同じ人数の区別のない組は k! で割ったか
8. 小テストへ
→ 小テスト(ha-02)
関連する単元
参考資料
- 文部科学省『高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編 理数編』── 数学A「(2) 場合の数と確率 ア(ア) 場合の数(組合せ)」
受験のしらべ / https://juken-shirabe.pages.dev/daigaku/math/ha-02/ / 更新 2026-09-12