高1 / 生物基礎 / bb-03

更新 2026-09-12

遺伝情報と DNA(構造・複製・細胞周期)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

DNA は生物基礎の計算問題が出る数少ない単元で、共通テストではシャルガフの規則(A が 20% なら G は 30%)細胞周期の時間(全周期 20 時間で分裂期の細胞が 10% なら分裂期は 2 時間)が定番。「DNA 量が 2 倍になるのは S 期」「分裂期の途中で半分になる」というグラフの読み取りも頻出です。


1. DNA の構造

まずここだけ

シャルガフの規則:どの生物でも A = T、G = C(数が等しい)。A + G = T + C = 50%。

A が 20% → T 20%、G と C は残り 60% を半分ずつで 30% ずつ 一方の鎖だけでは A = T にならないが、二本鎖全体では成り立つ

RNA との違いbb-04):RNA は糖がリボース、塩基は T の代わりに U(ウラシル)、1 本鎖。


2. 遺伝子・染色体・ゲノム

ここまでできれば十分

用語意味
DNA遺伝情報をもつ物質(分子)
遺伝子DNA のうち、タンパク質などの情報をもつ部分(DNA の一部分)
染色体DNA がタンパク質(ヒストン)に巻きついて折りたたまれたもの。分裂期に凝縮して見える
ゲノムその生物が生きるのに必要な1 組の遺伝情報全体(ヒトは約 30 億塩基対、遺伝子約 2 万個。遺伝子の部分は全体の数 %)

ヒトの体細胞は染色体 46 本(23 対)で 2 組のゲノムをもつ。


3. DNA の複製 ── 半保存的複製

まずここだけ

細胞分裂の前に DNA が正確に 2 倍にコピーされる。

  1. 二重らせんがほどけて 1 本ずつになる
  2. それぞれの鎖を鋳型として、相補的な塩基をもつヌクレオチドが結合し、新しい鎖ができる
  3. できた 2 本の二重らせんは、もとの鎖 1 本 + 新しい鎖 1 本 からなる → 半保存的複製(メセルソンとスタールの実験で証明)

4. 細胞周期と体細胞分裂

まずここだけ

細胞周期:分裂した細胞が次に分裂するまでの 1 周期。

時期内容DNA 量(分裂直後を 1 とする)
G₁ 期(DNA 合成準備期)細胞が成長1
S 期(DNA 合成期)DNA の複製1 → 2
G₂ 期(分裂準備期)分裂の準備2
M 期(分裂期)前期・中期・後期・終期2 → 終期で 1 に

G₁ + S + G₂ = 間期(顕微鏡では核が見える。周期の大部分を占める)。

分裂期(M 期)

染色体の様子
前期染色体が凝縮して太く短くなる。核膜が消える
中期染色体が赤道面(中央)に並ぶ。観察しやすい
後期染色体が縦に裂けて両極へ移動
終期核膜ができ、細胞質分裂(動物:くびれ、植物:細胞板)

時間の計算:細胞周期のどの時期にある細胞も一定の割合で存在すると仮定 → 各時期の時間 = 周期全体の時間 × その時期の細胞数 ÷ 全細胞数

全周期 20 時間、観察した 200 個のうち分裂期の細胞が 20 個 → 分裂期 = 20 × 20/200 = 2 時間

観察の手順(タマネギの根端):固定(酢酸)→ 解離(塩酸:細胞をばらす)→ 染色(酢酸オルセイン・酢酸カーミン:染色体を赤く)→ 押しつぶし


5. よくある間違い


6. 自己チェック

  1. ヌクレオチドの 3 つの部品と、A–T・G–C の対を言えるか
  2. A が x% のとき G の割合を出せるか
  3. DNA・遺伝子・染色体・ゲノムを一文ずつで言えるか
  4. 半保存的複製を説明できるか
  5. G₁・S・G₂・M と DNA 量の変化を言えるか
  6. 細胞数の割合から各時期の時間を計算できるか

7. 小テストへ

→ 小テスト(bb-03

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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