高1 / 物理基礎 / pb-04

更新 2026-09-12

運動の法則(運動方程式・慣性)

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

運動方程式は力学の中心で、共通テストでは「糸でつないだ 2 物体の加速度と張力」「エレベーターの中の体重計」「斜面を滑る物体の加速度」が定番です。手順は決まっていて、①力を描く ②正の向きを決める ③物体ごとに ma = F。2 物体なら式が 2 本でき、連立して解きます。


1. 運動の 3 法則

まずここだけ

法則内容
第 1 法則(慣性の法則合力が 0 なら、静止している物体は静止し続け、運動している物体は等速直線運動を続ける
第 2 法則(運動の法則加速度 a は合力 F に比例し、質量 m に反比例する:ma = F
第 3 法則(作用反作用の法則A が B に力を及ぼすと、B は A に同じ大きさで逆向きの力を及ぼす

1 N = 質量 1 kg の物体に 1 m/s² の加速度を生じさせる力。 質量(kg)は物体そのものの量で場所によらない。重さ(N)= mg は重力の大きさで、月では約 1/6。


2. 運動方程式の立て方

まずここだけ

  1. 注目する物体にはたらく力をすべて描くpb-03
  2. 正の向きを決める(動く向き、または動きそうな向き)
  3. 運動方向の力を符号つきで足して ma =(正の向きの力)−(逆向きの力)
  4. 運動と垂直な方向はつり合い(合力 0)

摩擦のない水平面上の 2.0 kg の物体を 6.0 N で引く:2.0 × a = 6.0 → a = 3.0 m/s² 質量 m のおもりを糸で引き上げ、加速度 a で上昇:ma = T − mg → T = m(g + a) 加速度 a で下降:ma = mg − T → T = m(g − a)


3. 典型場面

ここまでできれば十分

① なめらかな斜面(角 θ)を滑り下りる ma = mg sinθ → a = g sinθ(質量によらない)

30° なら a = 9.8 × ½ = 4.9 m/s²

② 糸でつながれた 2 物体(なめらかな水平面上の A に、糸をかけて B をつるす) A(質量 m_A):m_A a = T B(質量 m_B、下向き正):m_B a = m_B g − T 足すと (m_A + m_B) a = m_B g → a = m_B g/(m_A + m_B)、T = m_A a

m_A = 3.0 kg、m_B = 2.0 kg:a = 2.0 × 9.8/5.0 = 3.92 m/s²、T = 11.8 N コツ:全体をひとまとめにすると「全質量 × a = 外から動かす力(m_B g)」で a が先に出る。

③ エレベーター内の体重計(質量 m の人) 上向き正で ma = N − mg → N = m(g + a)(N が体重計の値)

④ 押し合う 2 物体(水平面上で A を F で押すと B も動く) 全体:(m_A + m_B) a = F、B だけ:m_B a = f(A が B を押す力)


4. 運動方程式 → 運動の様子

a が求まれば pb-01 の公式で速度・距離が出る。

上の②で、静止から 2.0 秒後の速さ:v = at = 3.92 × 2.0 = 7.84 m/s

力と運動の関係の整理

合力運動
0静止または等速直線運動
一定(運動と同じ向き)等加速度で加速
一定(運動と逆向き)等加速度で減速

5. よくある間違い


6. 自己チェック

  1. 慣性の法則を「合力 0 →」の形で言えるか
  2. ma = F の右辺を「正の向きの力 − 逆向きの力」で書けるか
  3. 斜面の加速度 g sinθ を導けるか
  4. 2 物体の連立を「全体で a → 片方で T」の順に解けるか
  5. エレベーターの N = m(g + a) で a の符号を場面に合わせられるか

7. 小テストへ

→ 小テスト(pb-04

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
基礎から標準から発展から

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