高1 / 物理基礎 / pb-05

更新 2026-09-12

摩擦力・圧力・浮力

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

摩擦は「動き出す直前は最大静止摩擦力 μN」「動いているときは動摩擦力 μ′N」の切り替えが問われ、共通テストでは引く力を大きくしていったときの摩擦力のグラフが定番です。浮力は「押しのけた流体の重さ」という原理を式にできれば、水中のばねばかりの読み・氷の浮き方など多くの問題が同じ手順で解けます。


1. 摩擦力 ── 静止摩擦と動摩擦

まずここだけ

種類状態大きさ向き
静止摩擦力動いていない外力とつり合う値(0 〜 最大 μN動こうとする向きと逆
最大静止摩擦力動き出す直前μN(μ:静止摩擦係数)
動摩擦力滑っているμ′N(μ′:動摩擦係数、μ′ < μ)一定運動と逆向き

N は垂直抗力。水平面なら N = mg、斜面なら N = mg cosθ。

水平面上の 5.0 kg の物体(μ = 0.50、μ′ = 0.30、g = 9.8) 10 N で引く:動かない。静止摩擦力 = 10 N(μN = 24.5 N より小さいので、外力と同じ) 24.5 N をこえて引くと動き出す 動いている間の動摩擦力 = 0.30 × 49 = 14.7 N

グラフ:引く力 F を横軸、摩擦力を縦軸にとると、F = μN まで傾き 1 の直線、そこで μ′N に落ちて水平。

摩擦のある運動方程式:ma = F − μ′N

上の物体を 30 N で引く:5.0a = 30 − 14.7 → a = 3.06 m/s²

斜面で滑り出す条件:mg sinθ > μ mg cosθ → tanθ > μ(質量によらない)


2. 圧力 ── 単位面積あたりの力

まずここだけ

p = F/S 単位 Pa(パスカル)= N/m²。1 hPa = 100 Pa。

質量 20 kg、底面積 0.40 m² の箱が床に及ぼす圧力:196 ÷ 0.40 = 490 Pa 同じ力でも面積が 1/2 なら圧力は 2 倍(画びょう・スキー板)

大気圧:約 1.0 × 10⁵ Pa(= 1013 hPa ≒ 1 atm)。1 m² に約 1.0 × 10⁵ N(約 10 t 分)。

水圧:深さ h の水圧 = ρgh(ρ:水の密度 1.0 × 10³ kg/m³)。

深さ 10 m:1.0 × 10³ × 9.8 × 10 = 9.8 × 10⁴ Pa ≒ 大気圧とほぼ同じ → 10 m 潜るごとに約 1 気圧増える 全圧力 = 大気圧 + ρgh


3. 浮力 ── 押しのけた流体の重さ

まずここだけ

アルキメデスの原理:流体中の物体は、押しのけた流体の重さに等しい浮力を鉛直上向きに受ける。 F = ρVg(ρ:流体の密度、V:流体中にある部分の体積)

理由:深いほど水圧が大きいので、物体の下面が受ける上向きの力 > 上面が受ける下向きの力。その差が浮力。

状況条件
浮く(一部が水面上)浮力 = 重力:ρ_水 V_水中 g = mg
沈む物体の密度 > 流体の密度(浮力 < 重力)
水中で静止(中性浮力)物体の密度 = 流体の密度

体積 2.0 × 10⁻³ m³ の物体を水中に完全に沈める:浮力 = 1.0 × 10³ × 2.0 × 10⁻³ × 9.8 = 19.6 N この物体の質量が 5.0 kg なら、水中でばねばかりが示す値 = 49 − 19.6 = 29.4 N 氷(密度 0.92 × 10³)が水に浮く:水面下の体積の割合 = 0.92(92% が水中)

浮力の大きさは深さによらない(完全に沈んでいれば一定)。物体の質量にもよらない(体積と流体の密度で決まる)。


4. 解く手順


5. よくある間違い


6. 自己チェック

  1. 静止摩擦力は「外力と同じ大きさ、最大 μN」と言えるか
  2. 動摩擦力 μ′N は速さによらず一定と言えるか
  3. 圧力 p = F/S、水圧 ρgh を書けるか
  4. 浮力 ρVg の V は水中にある部分の体積と言えるか
  5. 水中のばねばかりの値 = mg − ρVg と立てられるか

7. 小テストへ

→ 小テスト(pb-05

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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