高1 / 地学基礎 / eb-05

更新 2026-09-12

大気の構造と熱収支

この単元でできるようになること

入試での位置づけ

大気の構造は「4 層の気温変化のグラフ」と「成層圏でオゾンが紫外線を吸収して気温が上がる」が定番。熱収支は「太陽放射は可視光線、地球放射は赤外線」「温室効果ガスは赤外線を吸収して再放射」を図で説明できるかが問われます。太陽定数と地球が受け取るエネルギー(πR² × 太陽定数)の計算も出ます。


1. 大気の組成と気圧

まずここだけ

乾燥空気の組成(体積 %):窒素 N₂ 78%、酸素 O₂ 21%、アルゴン Ar 0.9%、二酸化炭素 CO₂ 0.04%(約 420 ppm、増加中) 水蒸気は場所・時間で変わる(0〜4%)ので別に扱う。約 80 km までは組成がほぼ一定。

気圧:その上にある空気の重さ。1 気圧 = 1013 hPa = 1.013 × 10⁵ Pa。


2. 大気の層構造

まずここだけ

気温の変化で 4 つに分ける。境界を「〜界面」という。

高度気温特徴
対流圏0〜約 11 km(低緯度で高く極で低い)上ほど下がる約 6.5 ℃/km対流が起こり、雲・雨などの気象現象はここだけ。水蒸気がある。上端が対流圏界面
成層圏11〜約 50 km上ほど上がるオゾン層(20〜30 km)が紫外線を吸収して加熱。対流がなく安定(ジェット機が飛ぶ)
中間圏50〜約 80 km上ほど下がる(最低 −90 ℃:大気中で最も低温)流星が光る
熱圏80 km〜上ほど上がる(数百〜1000 ℃以上。ただし空気が薄く熱くは感じない)オーロラ(100〜300 km)、電離層(電波を反射)、国際宇宙ステーション(400 km)

グラフ:気温は 下がる → 上がる → 下がる → 上がる のジグザグ。境界で折れ曲がる。


3. 太陽放射と地球放射

まずここだけ


4. 地球の熱収支と温室効果

ここまでできれば十分

太陽放射を 100 とすると(おおよそ):

地表は受け取った分を赤外線の放射・潜熱(蒸発)・顕熱(伝導・対流)で大気に渡し、大気は宇宙へ赤外線を放射。入る量 = 出る量でつり合い、平均気温は一定。

温室効果

  1. 地表からの赤外線を、温室効果ガス水蒸気・CO₂・メタン・オゾンなど)が吸収
  2. 大気が暖まり、地表へも赤外線を再放射
  3. 地表は太陽放射 + 大気からの放射を受けるので暖かい

緯度による熱の過不足:低緯度は受け取る太陽放射 > 放射(余る)、高緯度は逆(足りない)。この差を大気と海洋の循環が運んで埋める(eb-06)。


5. 高度と気温の計算

ここまでできれば十分

対流圏では 気温減率 約 6.5 ℃/km(100 m で 0.65 ℃)。

地上 20 ℃、高度 3,000 m の気温:20 − 6.5 × 3 = 0.5 ℃ 富士山頂(3,776 m)は平地より約 24 ℃ 低い

(雲ができるときは水蒸気の凝結熱で減率が小さくなる:乾燥断熱減率 1 ℃/100 m、湿潤断熱減率 約 0.5 ℃/100 m。フェーン現象はこの差で山を越えた風が暖かく乾く。)


6. よくある間違い


7. 自己チェック

  1. 大気の組成 4 つの % を言えるか
  2. 4 層の名前・高度・気温の変化・特徴を言えるか
  3. 成層圏で気温が上がる理由を言えるか
  4. 太陽放射(可視光)と地球放射(赤外線)を区別できるか
  5. 太陽定数と πR²、平均 340 W/m² を言えるか
  6. 温室効果のしくみを 3 段階で言えるか
  7. 気温減率で高度の気温を計算できるか

8. 小テストへ

→ 小テスト(eb-05

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参考資料

このページの小テスト ── 間違えても、同じ型の別の問題でやり直せます。レベルを選んでそのまま始められます。
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